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あなたの悔し涙のなかに立ち止まる

言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで掃ってくる

帰途/田村隆一

「悔しいんだと思う」。
そう言って泣く人の姿を見ました。
僕は気の利いた言葉も出てこないで、情けない気持ちだけを抱えたまま、そこにいたように思います。

こうやってnoteに書いてみても、
悔し泣きをしたあなたにはきっと届かないけれど、
これはただの自己満足だけど、
「あなたはもう、悔し涙を流さなくてもいい」。
そう思うので、書きます。

すれ違いや思い込みで悔し涙を流した方。
他者と同じ方向をみて歩みたい方。
そんな方に読んでもらえたらと思います。

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組織においてマネジメントをする立場の人たちは、

「自分の立場を考えて行動してください。あなたは、自分の好きだけで自分の行動を選んで、周りに迷惑をかけているんですよ。」

と、言われることがあるかもしれません。
こういう言葉を素直に受け入れられることもあれば、そうはいかないときもあると思います。
何で素直に受け取れないときがあるのか。
色んなパターンがありますが、その中に、
「共通認識にズレずれが生じている」
というのがあると思います。

経営者がマネージャーに対して、
「自分の立場を考えて行動してください。」
そう言ったとき、「自分の立場」とはどんなものなのか。
「役割の共通認識」がなければ、見事にすれ違ってしまいます。

「経営者が思うマネージャー像」と「マネージャが思うマネージャー像」。
他者である以上、テレパシーでもない限り違うのは当たり前です。
そのすれ違いを埋めてくれるのは、対話なのだと思います。
まあ、対話といって仰々しくしなくとも、

・「マネージャーに期待することって何ですか?」と質問してみる。
・「マネージャーとしてこんなことを期待している」と言葉にして伝えてみる

そういうことをしない限り、お互いに期待していること・されていることって分かりっこないものです。

「何も言わなくても分かってくれるだろう」というのは、幻想だったりします。
「きっとこういうことを期待しているのでは?」ということをイメージして行動することももちろん大切ですが、それが行き過ぎて、もしそこにズレが生じていたら、
「こんなにやっているのに何も分かってくれない」
となってしまいます。

他者の想いとか期待とかって、意識しないと聞けないものなのかもしれません。
「あの人はきっとこう思っているんだろう」。
そういう思い込みだけで、勝手に怒りが湧いたり、絶望したりしてしまっていることもあります。
そこを超えるには、やはり相手に確認をいれてみること・伝えること。
そこには綺麗な言葉だけを並べる必要もないのだと思います。
素直な言葉で聞くこと。
同じ方向をみるために必要なことは、戦いでも論破することでもなく、
「素直な言葉を聞き合う」
ということなのだと思います

「共通認識にズレはないか?」と意識して、「素直に聞き合う」。
会社、家族、友達。
どんな関係性においても、すれ違いを生まない・減らしていくコツはそんなところにあるように思います。


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