#326 非正規雇用が悪いのですか
こんにちは武藤北斗です。このnoteはパプアニューギニア海産代表武藤北斗が人間関係や組織作りについて毎週金曜に投稿しています。
今日は愚痴ります。
非正規雇用の従業員が多い事(従業員23名中、20名がパートさん)、時給が1500円でない事(現在1120円)で久しぶりにせめられました。低賃金で守られている会社だ!という主張です。
いつまでこの議論を繰り返すのだろうと思ってしまう。そんなに正社員で雇用することが偉くて正解なのだろうか。
人は多様だし、それぞれの生活がある。
誰もが毎日出勤できるわけではない、お金がたくさん欲しいわけではない、他にやりたいことがある、まずはゆっくり働きたい。
社員こそが正義という人は、いろんな理由で非正規雇用を自分から選んでいる人のことをどうして無視するのだろうか。
私はその人たちにも向き合っていきたい。
だからパプアニューギニア海産では、非正規雇用という働き方を選んだパートさんたちが、その選んだ理由を最大限考慮した働き方は何なのか、社員にはできないけど時給のパートさんになら適用できる仕組みがないかを考え試行錯誤してきました。
そして出来上がったのがフリースケジュールや嫌い表です(働き方の詳細はこちらを参照ください)。
もしも今、うちのパートさん全員を社員にしたとします。
会社の経営のことをひとまず置いて考えても、辞めていく人がほとんどでしょう。なぜなら、毎日出勤できないからフリースケジュールがあるうちを選んだし、どうしても苦手なことがあるから嫌い表のある会社を選んだし、旦那さんの扶養に入ってるから非正規雇用を選択した。マンガ家や俳優を目指し、よりランダムに働くパートさんは夢を追いかける時間が減らされて嬉しいわけがない。
『じゃあ時給を1500円にしろ』と言う。そうなれば社員とお給料があまり変わらないからフリースケジュールや嫌い表はやめてしまう可能性は高いし、もしかすると社会保険に入る人だけを雇用するかもしれない。商品を値上げして経営も不安定になるでしょう(私が経営者としての手腕がないのかもしれないけど、従業員やお客さんが満足してくれているのだから悪い方法ではないとは思う)。
自分たちで考え試行錯誤している会社が、お給料が安いと責められて、周りと同じような組織になっていくことが本当に社会にとって良いことなんでしょうか。従業員がそれを望んでいるのでしょうか。
私が言いたいのは『責めるところを間違っていませんか』ということです。
数字にだけ囚われている人にはよく考えてほしい。
なぜ非正規雇用という働き方を必要としている人がいるのか。
社会の仕組みに問題はないのか。
正規・非正規ではなく、会社の姿勢が問題ではないだろうか。
非正規雇用が多い会社は悪いのだろうか。
パプアニューギニア海産
代表取締役工場長 武藤北斗
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