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70年代末音楽の潮流② ~ 「Coming Up」ポール・マッカートニー

70年代末、古き良きロックは下火になりました。
レッドツェッペリンはドラムの死去で解散、ディープパープルはボーカルとギターのリッチーブラックモアの不仲でメンバーが二転三転し、結局70年代中盤に解散。
エアロスミスも音楽がつまらなくなっていったし、クイーンも時流に乗ろうとして下火に。この時流というのは、キーボードを主体とした音楽です。
80年代に顕著な、わかりやすく言えば、ヴァンヘイレンのジャンプの前奏のような、マドンナのようなああいった音が流行ってきました。それすなわち、時流というものですね。
そこで、古き良きロックはOLDWAVEと呼ばれ、キーボードを主体とした音楽がNEWWAVEと呼ばれるに至ります(このニューウェーブには、ちょっと血色の違うパンクロックも含まれますが。)
そんな時代に生まれ、そんな時代に流行した音楽は、やはり、キーボードが印象的です。
そして、面白いのは、この流行はなぜか巡り巡って、何年か後に戻ってくる点。
まずは、70年代末前後の楽曲を紹介してみます。

この、さわやかというよりは、どこか無機質な。静謐というよりは、どこか機械的な、そんな音楽が、あの時代結構流行りました。

ボーイ・ジョージ、バナナラマ、プリンス、マドンナ、、

これが、ヨーロッパポップスの流れになり、ボウイも2作目の一部~4作目でその方向に向かいました。このヨーロッパポップスがアメリカに侵入し、それが、第2次ブリティッシュインベイジョンとなります。(第1次はビートルズ)そして、アメリカで流行ったポップスが日本でも流行し、レベッカもそうですし、80年代ポップの流行となります(アイドル関連の楽曲などなど)

第1次ブリティッシュインベイジョンを担ったポールもまた、この潮流の中におりまして、この曲はその代表のようなものでしょう。

80年代の幕開けはこの曲でした。

面白い歴史の循環ですね。

そんな歴史を踏まえて、聴いてみると、時代というものの匂いががなんとなく伝わってくる気がします。

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