心が望むものは、、唯一つ 〜 「カーネーション」 椎名林檎
不惑。
四十にして惑わず。
出典は孔子の論語です。
子曰、
「吾十有五而志于学。
三十而立。
四十而不惑。
五十而知天命。
六十而耳順。
七十而従心所欲、不踰矩」。
子曰く、
「吾十有五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順(したが)う。
七十にして心の欲する所に従えども、矩(のり)を踰(こ)えず」
40になったら惑わなくなるという言葉。でも実際は、まだ迷い惑う日々なのです。
ある日、これは、もしかしたら、きちんと惑えるようになったということかなという考えにたどり着きました。
迷い惑う自分を理解して、そんな自分に向き合って、受け入れていく。
そしてこの先に天命が待っているということなのかと。
もうだいぶ前になりますが、NHKの朝ドラの「カーネーション」をよく見ていました。このドラマ、なかなか素晴らしくて、もうどうしようもない現実の二元論(男女、陰陽、生死)をテーマとしていました。
二元論というのは、どっちが〇でも×でもなくて。どちらも同時に存在していて、それを「受け入れる」ことが人生の豊かさにつながっていく。
カーネーションからしばらく時が経ち、不惑という言葉と、受け入れることの大切さを改めて感じていた頃、始まったのが、椎名林檎のライブツアー。
その名も「不惑の余裕」。
2018年11月22日のさいたまスーパーアリーナ。「不惑の余裕」ツアーにて「カーネーション」が演奏されました。
何も要らない私が今
本当に欲しいもの等
唯一つ、唯一つだけ
(歌詞一部引用)
静かな感動でした。
2011年の朝ドラ「カーネーション」から、時を経て2018年の「不惑の余裕」で「カーネーション」を聞いている。。
天命
五十にして天命を知る。
天命とは何か。それはどこかからもたらされるものなのか。いや、きっとそれは、自分自身が気がついて行くこと。
自分が心から求めているもの、本当に欲しいものに気づいていくこと。
ある日、それが天命だと、知るに至る。そんなふうに思います。