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読書の楽しみを奪うな!

文学作品は楽しめばよい。おいしく食べてその滋養をもらえばよい。
読みの授業を、作品解説の巧みさを競う場ではなく、読書を楽しむ場に!
文学を読む授業が、読書の楽しみを奪っている。私は、読みの授業を、読書の楽しみに出会う場にしたい。
だから、主題探究の読解授業に反対。

読むという行為は、読者の心の中で、文字を言葉によみがえらせ、言葉を意味によみがえらせながら、言葉が運ぶ世界を創造することである。文学読書の楽しみは、作品がもたらす言葉の響きと、作品がもたらすイメージ世界を楽しめばよい。そういう楽しい経験を重ねれば、知らぬ間に読む力が伸び、読書を楽しむ読者が育つ。

この社会で読書を楽しんでいる多くの人は、楽しみたくて読んでいる。

読者がみんな、作品の職業的解説者になる必要はない。解説したい人はすればよい。

なのに現実には、全員が一つの作品を長時間釘付けにされて、分析し合い解説し合う授業が広く行われている。それをしなければ、読む力が伸びず、それをすれば探究的思考力が伸びると勘違いされている。

多種多様な作品から、子どもが読みたいものを選び、自由な分量と自由なペースで、一人一人が読むことに専念したほうが、読書の楽しみを実感して、読書が好きになり、読書力が伸びると考えている。

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