見出し画像

MBA Essentials 2020<総合コース>秋 第8回 グローバルビジネス~海外戦略~

2020/12/9(水)にタイトルのセミナーを受講しました。

概要:グローバルビジネス~海外戦略~
講師:平野 正雄 先生
   早稲田大学 大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授

グローバル化は、私たちの社会、企業、そして個人の生き方さえ大きく変えつつあります。
このグローバル化の実態を展望し、企業の戦略や組織がどのように進化しなければならないのか、またその中で活躍する人材に何が求められるのか、皆さんと一緒に考えます。

先生は、コンサルと投資理論がバックグラウンドとのこと。
初耳ワードが多く、個人的には理解がほとんど追いつかなかったです。

グローバル戦略の「ミクロ」視点と「マクロ」視点に分けてお話いただきました。


❶(ミクロ)グローバル戦略の基本

①世界貿易の成長率は鈍化

リーマンショック&コロナショックで世界貿易の成長のカーブ(WTOより)は寝てきています。

画像1

この話は、
MBA Essentials 2020<総合コース>秋 第6回 グローバルリーダーシップ
でも出てきていました。

コロナ後どうなるのか?
それはまだわからないです。
(ちなみに、上のグラフの赤は悲観的シナリオ、緑は楽観的シナリオです)

リーマンショック後にカーブが寝てきている理由は「地産地消モデル、現地化が進んだ」ためであって、「グローバル化が止まっているわけではない」点に注意しないといけません。
こういうことは1枚のグラフを見ただけではわからなくて、このような場で説明を聞いてはじめて知れます。なるほどなるほど。

②企業のグローバル化とは?

距離を克服し、距離を活用するゲームである。
※この講義の中での定義

距離」がキーワードですね。

③グローバル戦略を構想するための2つのフレームワーク

として「CAGE」「AAA」を紹介いただきました。
まったく聞いたことがなかったです。

-CAGEフレームワーク

画像2

早速出てきましたね「距離」。
何の距離かというと「2国間の距離」です。

例えば、

文化的距離:言語、嗜好など
制度的距離:行政、規制、税制など
物理的距離:インフラ、エネルギー、通信環境など
経済的距離:所得水準、人件費、現地競合など

この距離を考えると、「日本で売れたものはそのまま海外でも売れる」という短絡的な結論には陥らないですよね。

逆に、この2国間の距離をチャンスと捉えればさまざまな可能性が出てきます。

例えばマックも「入ってきた文化」です。
注意すべきは「先行参入者の有無」です。
同じマックの例だと、マックが普及後に参入してきた企業は苦労していることから先行参入者の有無が注意すべきだと理解できます。

他では、例えば冷蔵庫
日本ではお客様にあまり見せるものではありませんが、「冷蔵庫は人に見せるもの」としてリビングの目立つところに置く国もあります。つまり他人に見せるためのデザインがすごく重視されているわけです。

海外戦略において、先入観や思い込みはいけませんね。

AAAフレームワーク

画像3

何を重視すべきか、という話です。

例えば、
食品なんかは現地化すべきだとイメージしやすいでしょうし、
スマホのハード面は標準化すべきですね。
高級ブランドなんかは専門化ですね。

iPhoneは、ハードは標準化してコストを下げ、ソフトでローカル化を実現するといううまい戦略になっています。

課題もあります。

例えば、現地化をすすめ過ぎると商品点数や在庫が多くなり、管理も大変になってコストアップになってしまいます。

そういうことを考えると、以下がAAAのポイントとなるわけです。

Adaptation(現地化)
 →コストと複雑性の管理
Aggregation(標準化)
 →規模の利益と機動性の両立
Arbitrage(専門化)
 →差異の創出、比較優位の維持

④COE(Center of Excellence)

COEとは、固有の技術的、業務的、人的優位性を開発・再生産・流通するためのリーダーシップを発揮する共有組織やチームである。

というキーワードが出てきました。
恥ずかしながらこれも初耳ワードでした。

今回のグローバルビジネス固有の言葉ではありませんが、
この「COEをグローバル組織内のどこに位置付けて運営すべきか」ということもグローバルビジネスのポイントになってきます。

ちなみに、COEの具体例がトヨタ生産方式です。


❷(マクロ)コロナ後の世界展望

コロナとは、危機であり、機会であり、触媒(加速させる)でもある。

と冒頭で話がありました。
コロナによって、機会を得て加速したもの、みなさんも思い当たるものがいろいろあるかと思います。

今後の世界を「アフター○○」という5つの視点で解説いただきました。

①アフターコロナ
・自己投資が促進される。
・WBS(早稲田ビジネススクール)はコロナで申し込みが多くなった。
・企業の役員のほとんどがジョブ型(人事)が進展すると答えている。
・マネージャーの役割が変わる。
・雇用が大きく変化する!

②アフターデジタル
・日本はデジタル後進国であった。
・「デジタルの中にリアルを配置していく」という考え方に変わっていく。

③アフターグローバル
・グローバル化の実態は加速している。
・経営者の予想は進展/後退が半々くらいである。(業種による)
・距離の克服が効いている。
・無人化で、人件費を気にする必要がなくなる。(安い人件費の国に工場を持たなくてもよくなる)
・ブラックスワンは必ず起こる。(パンデミックは起きた)
・グローバルはアジア中心になる。
 →日本にとってはチャンス!(優位な位置)
・「重力モデル」を見ると、世界経済の中心はアジアに来つつある。

④アフターキャピタリズム
※キャピタリズム=資本主義
・日本で「脱炭素は2兆」「デジタル化は1兆」
 力の入れ方が違う。
・「株主価値経営」⇔「全ステークホルダーへの目配り」
 「CSR」⇔「CSV]
 どちらか、ではなく、両方やる。
・社会課題(地球規模の環境・社会問題)が顕現化している。SDGs等
・ESG(Environment環境、Social社会、Governanceガバナンス)への対応が重要な経営課題である。

⑤アフタートランプ
・アメリカが最先進国なのにコロナ感染者が一番多いのもどうなのよ。
・ワクチン普及で改革が鈍化することに懸念を示す人が多い。
・危機を無駄にするな!

その他、質疑応答では
日本からGAFAは出ないという事実を受け止めよ」
という話もありました。


おわりに

「MBA Essentials 2020<総合コース>秋」全8回のアウトプットが完了しました。
感想等については別途「日常の学び」として投稿しようと思います。


この記事を書いている「高橋ひろあき」とは?


いいなと思ったら応援しよう!

高橋ひろあき | 学びのアウトプット士
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます! 楽しく、読みやすいnoteになるように今後もがんばっていきます。