『学びとは何か』8/8最終回
「学ぶ」を「学ぼう」!
そう思い立った私にとってどストライクなタイトルの本書を8回に分けてアウトプットしています。
今回は最終回の8回目(終章)!一緒に学びましょう!
前回は↓です。
ここで、改めて本書のカバーそでに書いてある言葉を紹介します。
「学び」とはあくなき探究のプロセスだ。たんなる知識の習得や積み重ねでなく、すでにある知識からまったく新しい知識を生み出す。その発見と創造こと本質なのだ。
当然ここには本の要点が書いてあるのですが、読んだ後に読むとまた感じ方(腹落ち感)が違いますね。
さて、この要点にも出てくる「探求」。探求する人である「探求人」を育てるにはどうすればよいのでしょうか?
「いや、私誰も育ててないし」という人も是非目を通して欲しいです。
❽探究人を育てる
①探究人を育てるニカ条
第一条 探求心を持つこと
死んだ知識をたくさんもっているだけでは、探求人になれません。
「知識は自分で発見する」「知識を使うことで身体の一部にする」「システムに組み込んでダイナミックに変化させる」という姿勢を持ちましょう。
第二条 親も探求人であること
当たり前っちゃあ、当たり前ですね。親が探求する姿勢を見せないのに、子どもが探求心を持つことは難しいでしょう。
そう、難しいのです。
私も本を読んだり、学びのためにオンラインセミナーにちょくちょく参加している姿勢は見せてはいるのですが、それだけでは足りないのでしょうね…
②楽しむ。そして習慣へ
探求は楽しむことが大事です。
そして、それが習慣になっていくことがもっと大事です。
③教えてもらうことの弊害
小学校、中学校、高校、・・・教えてもらって学んできましたね。
でもそれ、本当に「学んだ」のでしょうか?
小さいころから「教えてもらったことを覚える」のに慣れてしまうと、それが当たり前になります。
これにより、小さいころ母語習得の際に実践していた「自ら発見する」ことをしなくなってしまうのです。
④報酬のため
子どもは、報酬のために何かをさせると、報酬を得るためだけにその課題をするようになってしまいます。報酬のために手っ取り早い方法でいい加減に結果を出そうとしてしまうのです。
これにより、
・自発的な興味を失う
・自分なりの工夫をしなくなる
という問題がでてきてしまいます。
主語が「子ども」になっていますが、子どもだけの問題でしょうか?
大人の社会構造がまさにこの通りではありませんか?
⑤自由奔放では探究人は育たない
「教えるのがダメなんだったら、自由奔放で育てよう」と考えてしまうかもしれませんが、これは誤解なのです。
子どもに何か玩具を与えるとして、
・使い方を教えてしまうと、その使い方だけで遊び、新しい発見もなく、すぐに飽きてしまう
・一方で、自由奔放だと何をどうしたらいいかがわからない
ということになってしまうのです。じゃあすればいいの?の答えが↓です。
⑥親も探求人であれ
親は、子どもの理解のしかたや楽しみ方を考え、子どもの個性と発達の段階に適した、いっしょにできる遊び(学び)を考える探究人でありたい。
全部教えるのでもなく、放置するのでもなく、ほどよく「自分で発見させる」ようにする必要があります。それは教える側の工夫ですよね。だからこそ、親も探求人である必要があるのです。
⑦知識の「深さ」と「広がり」は両方必要
知識のシステムを構築するには、知識の「深さ」と「広がり」は両方必要です。
狭い範囲の分野について、めちゃくちゃ深い知識があるのはすばらしいことです。
だけど、他の世界を知らないことで、「実はその知識が他の分野にも応用できる!」、なんてことを知らないのは悲しいですね。逆に、他の分野の知識が、得意の分野の深みを増してくれることもあります。
「深さ」と「広がり」は常に意識していたいものです。
と、いいつつ「私は両方中途半端だなぁ」という反省もあります。😅
⑧アクティブラーニングの本質
アクティブラーニングとはWikipediaによると、
学修者主体の学習手法の一つであり、学修者が能動的(アクティブ)に学修(ラーニング)に参加する学習法の総称である。
受動的(受け身)ではなく能動的に学ぶということですね。
知識を覚えるだけでなく、知識を使う練習をし、探究をする。
知識を使う練習とは、持っている知識を様々な分野でどんどん使い、それにより新しい知識を自分で発見し、得ていくことです。
本書では、学校のあるべき姿が、この「知識を使う練習をし、探求をする場」と書かれています。そんな学校、行きたかったなぁ。
⑨子どもの誤った思い込みを修正するために
大事なことは、誤った思い込み(スキーマ)をつくらないことではなく、誤った知識を修正し、思い込みを修正すること
本書で何度も出てくる大事なポイントですが、では「子どもの思い込みを修正する」ために、親や先生ができることは何でしょうか?
「間違っている」「正解は○○」と教えることでしょうか?
違いますね。
子どもが自分で気づく環境や設定をする。下から少しだけ支える。
ということです。
とはいえ、これってすごく難しいです。だからこそ、教える側も学びつづける探求人である必要があるのです。
⑩すべての人が探求人へ
探究人を育てるには、自分が探究人になるしかない。
これは、親にも、教師にも、子どもに関わるすべての人、つまり社会に生きるすべての人間に言えることである。
本章の対象は「子ども」や「その親、教師」でした。でも、これらのことは子どもに対してだけでなく、会社で新人や後輩を育てること、大人だけの世界にも十分当てはまります。
最後に
本書の前提は、
認知科学の視点から学びについて考える。
でした。今後は「自分の視点で学びについて考える」ことを深めていきたいです。もちろん、みなさんにもそうであって欲しいと願っております。
読書期間 2021/01/12-2021/02/07
初版発行 2016/08/06
この記事を書いている「高橋ひろあき」とは?
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最後までお読みいただき、本当にありがとうございます! 楽しく、読みやすいnoteになるように今後もがんばっていきます。