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人間関係の悩みは自分次第で変えられる
THINK AGAIN
発想を変える、思い込みを手放す
アダム・グラント 著
楠木 建 監訳
Contents
プロローグ 思い込みを手放し、発想を変えるための
「知的柔軟性」について考察する本
Part1 自分の考えを再考する方法
Part2 相手に再考を促す方法
Part3 学び、再考し続ける社会・組織を創造する方法
Part4 結論
こんな人におスメメ
・周りにいる頑固な人に困っている人
・思い込みを手放す方法を学びたい人
・職場でも家族でも、身近な人間関係で悩んでいる人
私は親との、子どもとの関係性において、大いに役に立ちました。
心に響いたところ3点
2種類の「対立」
「リレーションシップ・コンフリクト」・・・人間関係で起こる対立
「タスク・コンフリクト」・・・異なる意見がぶつかり合う理性的な対立
ある実験の結果によると、対立の定義を「口ゲンカ」でなはく「討論」に変えるだけで、反対意見を検討してみようとか、再考してみようという前向きな姿勢が生まれ、それによりお互いにより多くの情報を共有するようになったという。「口ゲンカ」は感情的で、敵意に発展する可能性があるが、かたや「討論」は私情を挟まないアイデアの交換の場、と人は想像するからだ。中略
人は「なぜ」について討論する時、自分への見解への思い入れが強すぎて、相手の見解に対して否定的になるものだ。建設的なグッド・ファイトを交えたければ、「どのように」について話し合うべきだろう。
「なぜ」ではなく、「どのように」で聞く。聞く姿勢の基本。
これだけで、過去(なぜそうなった?)に向いていた視点が未来(今後どのようにすればいい?)に変わるため、より建設的な方に意識が向かいます。
いかに相手の「リレーションシップ・コンフリクト」にのらないか。
「タスク・コンフリクト」に集中できるかがカギになります。
心理的安全性(不安を感じることなく問題や自分の意思を伝えられる状態)
心理的安全性を作るとは、規律を緩和することでも、リラックスした環境を作ることでも、愛想よく何にでも同調することでも、部下をべた褒めすることでもない。
心理的安全性を醸成するのは、人が互いを尊敬し信頼し、オープンでいられる環境である。そのような環境下では、人々は報復を恐れることなく懸念や意見を述べることができる。そして、それが学びの文化の基盤となる。
ここでは職場を例にしていますが、まずは家庭内での心理的安全性があることが人間の精神状態の安定に深く関わっているように思います。
子どもとの関係を改めて見直そうと思えたところです。
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相手を正してやりたいという反射
他者に考えや行動を変えてもらおうとしても、そう簡単にはいかないものだ。よかれと思ってやっていても、私たちはいつの間にか牧師や検察官や政治家の思考モードに陥り、自分の信念を説き、相手の過ちを列挙し、弁舌を振っている。ミラーとロックによれば、誰しもが「正したい反射」(問題を解決し、正しい答えを出そうとする反応)を起こしがちだ。
「正したい反射」。表現が的確で、分かりやすい。
「問題を解決するために、正しいか正しくないか」で事を判断しがちです。これをすると、お互いの言い分がぶつかり合って、ただただつらい。
子育てをする中で、自分の中の「正しさ」の押しつけで子どもも自分も苦しんだ過去があります。
何にそんなにこだわっているのか?掘り下げていくと、何に怒っていたのか分からなくなる時もあるものです。
この本の目的・目指すところ
人は疑うことよりも、
確信することの安心感を好む。
既存の考え方を新たな観点から
見つめ直すことがいかに大事であるか、
それを伝えるのが本書の目的である。
感想
人間には、様々な思い込みがあります。
思い込みのせいで、柔軟な考え方ができない。そもそも思い込みがあることに気づけていないし、柔軟な考え方とはどういうことか?という問いが出てきすらしない。
私の両親は、高齢になった今でも夫婦喧嘩をやっています。
両親の話を聞いていると、強烈な思い込みがあると感じます。
私自身にも、これまで思い込みで自分を苦しめていたと気づいたところもあれば、まだまだ思い込みを手放せていないところもある。なかなか自分では自分の思い込みに気づきにくいものです。
(これが分かるようになって、両親の喧嘩に口出ししないようになりました)
人のふり見て、、、ではないけれど、相手の思い込みに気づいたら、自分にはどんな思い込みが隠れているかと内観できれば、新たな見方ができ、自分の思い込みから少しは距離を取れるように思います。
結局は、自分が思い込みを手放したいか?という、自主性によるところが
一番です。