見出し画像

きょとんとする質問。

一瞬、きょとんとしてしまうような質問があります。

たとえば、サンテグジュペリの絵本
「星の王子さま」です。

主人公の飛行士が、子どもの頃に
大人たちに描いた絵をみせるシーンがあります。

ねえねえ、この絵こわくない?

大人たちは、きょとんとしたように

「ぼうしの絵のどこがこわいんだい?」

と返してきます。

子供だった飛行士が描いた、とびっきりこわい絵。

ゾウを飲み込んだ、ウワバミ(蛇)の絵を描いたのだけれど、
大人たちには、ぼうしの絵にしか見えませんでした。

子供だった、飛行士はとても悲しい気持ちになります。


三浦しをんさんの「舟を編む」の中にも、
一瞬きょとんとするような質問が登場します。

「舟を編む」は、新しい辞書「大渡海」を作る人たちを描いた作品です。

編集社の営業部で、対人能力が営業向きではないゆえ、
もてあまされていた主人公の馬締君が、
辞書編集部を訪れるシーンがあります。

「きみは、『右』を説明しろと言われたら、どうする?」と質問をされます。

きょとんとしてしまいそうな質問ですが、
馬締君は、少しの沈黙のあと質問に答えます。

(質問になんて返したかは、ぜひ本や映画で!
Amazonの試し読みページでも、知ることができます)


そして、私の人生においても、
きょとんとするような質問を受けたことがあります。

振り返ってみると、きょとんとするような質問は、
少なからず人生に良い影響を与えてくれたように思います。

ここから先は

1,098字 / 1画像

¥ 200

期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得

最後まで読んで頂いて、本当にありがとうございます! 少しでも、あなたの心に残ったのなら嬉しいです。