糸をつむいで|命乞いする蜘蛛
猫というだけで愛されて
クモというだけで嫌われる
悪くないのに悪者にされて
見ただけで怖がられて
人間に見つかったら
そこで終わるの
隠れて命乞いをするように
生きているといえるか分からない
なれるなら
猫になりたかった
愛されたかった
世界に一つだけの花
それぞれ良さがあるという
じゃあクモには
どんな良さがあるの?
教えてほしい
突如
階段を見上げる
少年の声がした
クモはいいなぁ
僕よりずっと小さいのに
高いところに登れて
誰からも見つからないように
こっそりと生きることができて
ハンモックのような
秘密基地を作って
蜘蛛って名前も
カッコいいな
それは私の問いに
答えるように
猫になりたかった
クモの願いを叶えるかのように
発売された
クモっキュー
両手両足に装着すると
クモの肉キューのように
くっついたり離れたり
壁や天井に移動
することができる
はしごを使わずに
階段の上の電球だって交換できる
日常と従来のクモの
イメージをも変えた
それはクモと少年の
いつかの出会いが紡いだ
運命の糸
(410文字)
たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】
【命乞いする蜘蛛】のお題でした。
ネコはネコで
クモはクモで
人は人で
良いことも
大変なこともあるよね
「クモっキュー」というスポーツのお話の予定でしたが
始まる前に410文字になりました。ときどきあります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさんの毎日が素晴らしいものでありますように。
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