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手のひらの美術館。てるやまを探して。

金曜日は、ちょっと贅沢して
とっておきのヨーグルトを味わいたい。

もうすっかり秋も終わりかけなのに
店内で流れてきた童謡「もみじ」が
子どもの私へと引っ張っていく。

子どもの頃はひらがなで書かれた
もみじの歌詞をただ暗記していただけ。

歌詞の意味を深く考えたことは
ありませんでした。

でも大人になった今
「あきのゆうひに てるやま」という
フレーズが引っかかりを残します。

「あきのゆうひに」は分かるのですが
「てるやま」は何でしょうか?

あらためて漢字で書かれた歌詞を読むと
そこには子供の頃には見えなかった
景色が広がっていました。

秋の夕日に 照る山紅葉
濃いも薄いも 数ある中に
松をいろどる 楓や蔦は
山のふもとの 裾模様

渓の流れに 散り浮く紅葉
波に揺られて 離れて寄って
赤や黄色の 色さまざまに
水の上にも 織る錦

もみじの歌詞

「秋の夕日に 照る山紅葉」

夕日に照らされた山々が
朱に、染まっていく様子が浮かびます。

「濃いも薄いも 数ある中に」

紅く染まった葉の一つ一つが
それぞれ違う色相や形で
でも個性豊かに生きていて。

みんな違って、みんないいなって思える。

「松をいろどる 楓や蔦は」

松は、色を変えることはないけれど
楓や、蔦が、秋色コーデに彩ることで

松を、松以上にみせてくれる。

一人ではできないことも
できるを補い合うことで
もっと素敵が生まれる。

そんな可能性を感じさせます。

「渓の流れに 散り浮く紅葉」の
ところも好き。

渓流の流れに
舞い落ちる紅葉の葉は
水上にアートを描いていく。

それは錦織物が川面に
広がっていくように美しくて。

でも過ぎ去っていく時間や
出会ってきた記憶のように儚くて。

まるで人生みたいに。

美しい瞬間もあれば
切ない瞬間もある。

その全てが私の一部なんだって。

方丈記の「淀みに浮かぶうたかたは
かつ消えかつ結びて」にも

SNSのタイムラインの
流れにも重なります。

一瞬の輝きを放ち
そして消えていく。

すべてのものは
永遠には続かなくて
いつか終わりが来る。

パッケージを開けると、童話のような物語。

PR TIMESより
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000761.000014685.html

あれ?もうなくなっちゃった。

容器に満たされたヨーグルトも
いつのまにか終わりが来る、美味しさ。

童謡に
ヨーグルトに
日常のなかにアートを見つけて。

てるやまから見つけた
手のひらの美術館。

灯火さんのアート企画でした。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

みなさんのアートとの時間が
素晴らしいものでありますように。

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ひいろ
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