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2月17日(土)ひがし野まちづくりの会presents 親子の学びプロジェクト第一回「こども哲学をしてみよう!」イベントレポート

はじめに

みなさま、はじめまして。守谷市ひがし野まちづくりの会です。この度、オウンドメディアの立ち上げをさせていただくことになりました。こちらのメディアを通して、地域の皆様との交流を深め、より良いまちづくりに貢献できるよう努めて参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

About us(私たちについて)

そもそも、私たち「ひがし野まちづくりの会」が何者かというところから自己紹介させていただくと、我々は守谷市ひがし野地域の自治体・町内会や周辺の市民団体等と連携・協力し合いながら、住みよいまちづくりを目的とした団体で、多様なメンバーで構成されており、様々な活動を行っております。
とはいってもまだまだ発足したばかりなので、地域の皆さんと一緒に考えながら、学びながら、地道に活動しております!

そんな『ひがし野まちづくりの会』の活動の1つとして、2月17日(土)にこども哲学をテーマにしたイベントを守谷小学校コミュニティルームで開催しました。今回は学びを深めるために、NHKの教育番組「Q〜こどものための哲学」などで注目が集まる「こども哲学」を街中や学校などで実施する「NPO法人こども哲学・おとな哲学 アーダコーダ」さんをお招きして、親子でこども哲学を体験してみよう!という企画です。

イベントのチラシ

こども哲学って何?

「こども哲学」とは、子どもたちと哲学対話を行い、一つの問いに対しての考えや感じたことを言い合い、聞き合うことで考えを深めていく取り組みです。今回はワークショップ形式で、例えば「ウソって絶対ついちゃダメなの?」「人に迷惑をかけることはいけないこと?」など、当日集まったみんなで話したり考えたい"問い"をみんなで決めるところから始めました。

お約束とゲーム遊び

アーダコーダの幡野さんの大きな声で「ハタ坊と呼んでください!」と、陽気な挨拶につられて子どもたちから笑い声がもれ和やかな雰囲気で「こども哲学ってなに?」という簡単な説明からスタート。こども哲学をする上でのお約束「話を最後まで聞く・質問をたくさんする」を確認したら、幡野さんが想像する食べ物を当てる「YES or NOゲーム」がスタートしました。

質問のコツをつかむ「YES or NOゲーム」

1~2年生・3~4年生どちらも、幡野さんの想像した食べ物をテーマにした「YES or NOゲーム」は大盛りあがりで、YESかNOしか答えない幡野さんに対して、子どもたちが質問できるチャンスは5回。「甘いですか?」「黄色ですか?」核心に迫る質問をしていくごとに早く次の質問をしてみたいという子ども達のワクワクが伝わってきました。

"問い"を決めよう!

YES or NOゲームを楽しんだ後、幡野さんが皆に向けて「今日は何について考えたい?」と尋ねました。テーマとなる“問い”を決める場面では、「なんで夜の学校ってこわいの?」「ウソって絶対ついちゃダメ?」「人に迷惑をかけるのはいけないこと?」「自分で考えるって大事なこと?」という4つの"問い"が提示され、みんなで選ぶ段階から様々な意見が出ました。

1~2年生が考える「なんで夜の学校ってこわいの?」

問いを決める時から色んな意見が。多数決の結果、1~2年生の皆が一番興味があった「なんで夜の学校ってこわいの?」に決定。問いが決まったら、子どもチームと大人チームにわかれて考えます。

輪になって話をはじめる子どもチーム

早速、子どもチームからはこんな意見が

  • 先生や友達、味方が多いとこわくない

  • 灯りがついてるとこわくない

  • 学校に忘れ物をして夜に学校に行くことになっても、学童の先生が付いてきてくれるからこわくない。だから、学童に行っている子はこわくない

  • 私は学童いってないからこわい

  • 妖怪は夜に出るからこわい

  • 昼に出る妖怪もいる

  • でも、学校には昼に出る妖怪はいない

「まって、妖怪の話になってない?」と、子どもたち自身で、話の流れの違和感に気付いたり。
話をしていると、どうやら「こわい」と感じるかどうかの基準は人それぞれ違うことがわかってきた様子。そこで幡野さんが「おばけや妖怪と先生へのこわいは違う?」と語りかけると、「先生は優しいときの顔も知っているから、先生はただの怖いで、妖怪は恐ろしい」「妖怪は人を喰う、先生は泣いたら怒るのを止めてくれる」「妖怪は見たらトラウマになる」「でも妖怪やおばけのことを知ればこわくなくなるかも」「妖怪のこと知っても、防犯ブザーがきかない」「妖怪は見た目がこわい、中身がやさしくても外見もこわいと…例えば幼稚園の豆まきに出てくる鬼は本当は先生だって知っているけど、見た目がこわくて泣いちゃう子もいるから見た目がこわい」「夜の学校はこわいけど、夜の空は星や月が出てるからそんなに怖くない」「こわい話を聞くからこわい」と話が途切れることなく、あっという間に終わりの時間になり、みんな話し足りない様子。
幡野さんが「大人たちも同じテーマで話しているから、帰り道にヒントを聞いたり、今話し合ったことをお家でも話してみて」と言われ、子ども達は早くも大人と話したそうにイスを片付けて帰りの用意を始めました。

大人チームも同じテーマで話はじめる

一方、大人チームはなぜ怖いと感じるのか?から考察。「生命や幸せを脅かす存在に恐怖を感じる」「どういう状況かにも寄る」と冷静な意見や「好奇心が勝ってしまう」「昔から夜の学校は苦手だった」と感性的なコメントも。話していくうちに「今までは夜の学校について何も思わなかった=怖くなかった。けど、あれこれ考えるうちに怖くなったかも。考えると想像力が働いて怖くなるのかも。」
子どもたちは夜の学校のこと、たくさん考えているのかな?

3~4年生が考える「生きるって何で大切?」

1~2年生の時と同様に提示された4つの問いを見るや否や、早くもたくさんの手が挙がり、問いを決める時から大盛り上がり。絶え間なく手が挙がりつづけ、提示された4つの問いに加え、子ども達自ら話してみたい”問い”も出て、多数決の結果、3~4年生の問いは「生きるって何で大切?」に決まりました。
輪になって哲学対話スタート!

子どもだけで輪を作ると手を挙げるのを忘れてしまう勢いで、たくさんの意見が出てきました。

  • 生きていれば楽しい経験ができる

  • 転んで痛いときや悲しい時もあるけど、美味しい物を食べたり色々なことを感じることができる

  • でも、死んでも悲しいと感じているかも?

  • 誰も死んだことがないから死後痛みなど感じているか分からない

  • おなかの中にいる時は、脳も小さいし、あまり考えられない

「感じる」というワードに意識が集中したところで「みんなは今生きているの?」と不思議なワードが出てきました。「今ここにいるのは夢なんじゃ…」「それ考えたことある~」「ここは天国で、今は死んだ後の夢を見ているのでは?」「死=この夢がおわる」「ここは下の国で、夢が終わったら上に行く」と少しずつファンタジーな雰囲気が漂ってきたところで、幡野さんから「痛みを感じることが生きている要素なの?」という質問を投げかけられました。
「心臓が動いているのがルール」「実際に心臓が動いていると脳が感じているだけかも」と徐々に生物学的な話になったり。
「まず、生きるってなに?で話が止まっているよね」と、自分たちの話を冷静に分析するコメントも。子どもたちで現状の話の把握を探り始め、「生きるの反対は死ぬではない?」「生きるの中に死ぬことがが入っている」と、意見がまだまだ出てきそうなところで終了の時刻となりました。

大人チームも同じテーマで哲学対話!

大人チームも同じテーマでディスカッション開始。大人にとっても難しいテーマでしたが、「生きる=自己表現」「自分が必要とされていると感じることが大切」「本人の意志が大事」といったコメントに皆の頷きが増えます。
また、哲学には「問い」が大切だから、気になることがあったら皆に聞いてみようということで、「生きる意志」の話から「安楽死」について、みんなどう思うか?という問いに発展。「自分が病などで苦しい状況だったら安楽死を受け入れるかも」「でも、子どもに対しては絶対諦めない(受け入れられない)」と親の立場だと考えが変わることを自認するコメントも。その他にも興味深い意見がたくさんありました。

こども哲学のおわりに

最後に、ひがし野まちづくりの会のメンバーから幡野さんに「家庭にこども哲学を持ち込むコツってありますか?」という質問が。
「今日みたいに<ハテナ>を落とせば家庭でも対話する環境が作れる。まず、問い出しのときからでもそれを感じられるはず。子どもたちにはその力があるはず!」と、一日ファシリテーターを務めてくださった幡野さんから心強い言葉をもらいました。
帰りがけに子どもたちから「楽しかった!」「来年もやってほしい」という感想をいただきました。

今回、ひがし野まちづくりの会による親子の学びプロジェクトの最初のイベントでした。ご参加いただいた親子の皆様、NPO法人こども哲学・おとな哲学 アーダコーダのスタッフの皆様、イベント準備に携わってくださった関係者の皆様、本当にありがとうございました!今後も親子で楽しめる企画を作りたいと思っています。まちづくり活動や今回の企画について、気になるテーマなどがあれば、下記のフォームからお気軽にご連絡ください。

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