このフィクションは初恋です 21.11.9
10月から始まったよるおびドラマ、スタートから一か月が経ったが、ヒロインの「彼氏」? は画面に現れない。
いや、ちょくちょくそれらしい人物は顔を……いや、体の一部分を出すのだが、一貫して顔は出てこない。
ヒロインとのやり取りはLINEオンリーなので、声すら不明。
これはもう、最終回まで出てこないものと思われる。
このように、ストーリーとしては、他愛のないとも言える青春物だが、前にも書いたように、主人公を含めたメインキャストほぼ全員が、オーディションで選ばれた少女たちである。
主役の少女は、演技はほぼ初めてだと言うが、なかなかに堂々とした演技で、さすが優勝者の風格。
ヒロイン周辺の娘たちも、演技的にけっして劣るわけではないのだが、不思議なもので「この娘がヒロインです」と言われると、まさにそうとしか見えなくなってしまう。
もちろん、周りのお膳立てがあってこそのことだが、過去のドラマで、そうとは言えないものもあった。
これもまた帯ドラマなのだが、某有名俳優の娘が主演を務めたものの、演技以前にセリフが聞こえない有様。
当時高校生だった僕は、そのドラマも録画していたものの、字幕放送があったわけでもなく、仕方なく音量を大きくして聴くしかなかった。
結局そのドラマと父親との共演のみで、女優を辞めてしまったが……。
『初恋F』に話を戻すが、演技の巧拙というより、まさに青春真っ只中の少年少女たちは、キラキラしたオーラを振り撒いている。等身大の役柄や世界は彼女たちのデビュー作にふさわしい。
ついでに言えば、週一回ではなく、ほぼ毎日放送されることで、思い入れも深まっていく。
このドラマが何か月続くのかは不明だが、どうしてもパターンが決まってしまう朝ドラの対抗馬として、色々なジャンルのドラマを放送していただきたい。
なんだったらこの勢いで、お昼のドラマも再開してしまえばいい。
どの局も毎日朝から夕方まで情報番組(もしくはドラマ再放送)では、そのうち視聴者から愛想を尽かされる。
いや、もしかしたらもう……。