まず「感じる」を取り戻す。
頭をポカーンとさせて
カラダの力を抜いて
ボーっと待っているとカラダは動き出す。
カラダがやりたいことを
カラダが勝手に行う運動である活元運動。
いのちを営んでいる無意識運動の訓練でもある。
活元運動がまだ出ませんと相談される人もいるんだけど
無意識運動が生じていない人なんていない。
無意識運動が止まっていたら、死んでるからね。
本来ならば、放っておいたら動き出すカラダが動かないのであれば
動かないように、自分が止めている。
ひとときも静まらずに脳内で自動思考がザワザワしていたり
カラダを使った後に緊張を残したままにしていたり
要は自分の心身の使い方に問題がある。
本を読んでやってみたんですが、
活元運動が全然出ないので教えてくださいと20歳の方が来室された。
まるで体操の選手のようなカラダの方だった。
活元運動を行う上でもっとも大切なのは、大あくびを出すこと。
全身が連動して動いて湧き起こってくる大あくび。
自分では止められないような大あくびは既にそれ自体が活元運動。
準備動作は3つ。
最初の動作が邪気吐き(邪気の吐出)と呼ばれるもの。
邪気吐きが上手く行えているかどうかの目安が大あくびが出てくるかどうか。
大あくびが出てくれば頭がポカーンとなっている。
自動思考が静まっている状態。
大あくびを出している時には頭の中で思考をいじくることが出来ない。
特殊なことでも何でもなく、誰しもがそうなっている。
大あくびが出せるようになって日常生活の中で活元運動に向き合うようになると
遅かれ早かれ活元運動が現れる。
だからこそ、大あくびが出せることを重視しているわけ。
若い男性なのですぐに出来るかなと見ていたら
そもそも動作自体が全然出来なかった。
自宅でやっても活元運動が出てこなかった理由は一目瞭然だった。
大あくびじゃなくって、あくびすら出せない状態。
活元運動指導よりも整体指導で心身を調整したいレベルでした。
若いのに硬張りが至る所にこびりついていた。
もっとも気になったのは浅い呼吸でした。
息を吐くときの音すら聞こえない。
筋骨隆々の上腕とは対照的な消え入りそうな息。
とっても不自然な在り方。
今は元気になりましたっておっしゃっていたけれど
未だに心身を壊す下ごしらえは準備万端だった。
実は心身を壊した体験があったからこそ
若いのに活元運動に興味を持たれた方だった。
呼吸が出来ていないと指摘しても
生きている人は全員呼吸をしているので
自分が呼吸が出来ていないってなかなか納得してもらえない。
そこで指摘をせずに黙って全身の脱力体操を誘導した。
仰向けになって、全身の伸びをして一気に脱力。
すると、今までまったく動いていなかったお腹が
呼吸に従って大きく動き出した。
呼吸が深くなったことで今までいかに呼吸が浅かったのか気づいてもらえました。
全然、呼吸出来ていなかったんですねって。
大あくびは横隔膜が最大の上下動する一番深い呼吸。
呼吸が深くなれば心が壊れることも無くなっていく。
活元運動に限らずカラダの学びにおいては
自分のカラダが感じられることが一番大切です。