自分のカラダや心を感じたいというリクエスト。
ぼくの整体指導室の扉を開けて姿を現した男性は
一見しただけで危機的な在り方になっていることが分かる気配の人だった。
触れる前から、そのように見てとれてしまうって。
相当危うい。
口頭では働いているとおっしゃっていた。
それが事実だとしたら、ものすごく頑張って生きている状態。
通常であれば、とっくの昔に壊れている状態だった。
実際に、触れて観察すると
見て感じ取った情報が間違いではないことが確認できた。
背骨や骨盤が全然動いていない。
それだけじゃなくて、その異常度合いを背中が表現していなかった。
見て分かるほどの危機的状況なのに
カラダが表現していないって。
最も危険な在り方だった。
その在り方を創造していたのは脳内の会話だった。
外の世界の見方がとっても厳しい。
厳しいってことは裁いていること。
外の世界を裁いているつもりが
潜在意識は主語を理解しないので、結果として自分をも裁いてしまう。
もの凄い緊張状態で硬張っているので愉気にも感応しない。
ぼくが触れても、緊張が解けずに仰向けでずっと目を見開いて天井を見つめていた。
ところが、途中で骨盤が変化して、首を調整したら
あ~、今までどんなに自分が緊張していたのかが分かりました!
って声に出された。
気がつくと、それまではずっと目を見開いていたのに
目を閉じて、寝息を立て始めていた。
自分のカラダが感じられません。
自分のココロも感じられません。
感じられる様になりたいですという不思議なリクエストだったのだけど
どうやら感じられる様になったみたいです。
再び出逢えたね、わたしのカラダ、そしてココロ。