カタコトリ機織り深く荒い息
テレビや映画で機織りのシーンをご覧になった経験はないでしょうか。あるいは、地方の民芸館などで機織りの実演をご覧になったことはありませんか?
機織り機の基本的な構造
うーん、あまり記憶にないなぁという方のために実演映像をさがしてみました。
高崎市歴史民俗資料館で実演されているボランティアさんの映像です。
実にリズミカルで心地よい響きです。上下に分かれた縦糸の間に、横糸をついた器具を滑らせて通り抜けさせます。その後、トントンと叩くことで縦横の糸をしっかりと1枚の布へと変化させていきます。
織物は全国に名産品があり、さまざまな特徴を持っています。ただ、この基本的な構造はほぼ一緒のはず。
本日のカバー写真は、うちの母の機織り機です。よく似た構造であることがおわかりいただけると思います。
角度を変えてもう1枚。よく似てますね。プロ仕様といっては言い過ぎかもしれませんが、かなり本格的な作品もできたみたいです。
織物作りは、ここまで本格的なものでなくても、もっと小さな木枠でも楽しめます。
安価な器具と入門本だけでも始められるので、興味のある方は手にとってみてください。
病に伏せていた母が機織りを再開
わたしのnoteをご覧になられている方は、母が慢性肺炎のような症状で携帯用酸素ボンベで何とかしのいでいる、という話をお読みになられたことがあるかもしれません。(プロフィールにも書いたかな?)
その母がこの夏の終わりくらいから、少しずつ機織りを再開しはじめました。体調が改善したように、父母は(とくに父は)楽観してる節があります。が、これは緊急入院の成果です。あまりに調子が悪かったので、別の大病院にかかった結果、転院、入院ということになったのです。転院先でのしっかりした休養と治療が功を奏したようです。
ただ、気管支喘息の入院経験もあるわたしは、多少ですが呼吸器の薬を知っています。そして、母に処方されている薬が以前よりも随分強いものになっていることもわかりました。
なので、しばらくは調子がいいかもしれないけど、病気の段階としては少し悪化しているということです。
これでまたひどくなった場合、どういう治療になるのかわかりません。できればムリせず、今の調子を維持してほしいと思ってます。とはいえ、力づくで押さえつけるわけにもいきませんから、さりげなく動かなくてもいいようにサポートしていきます。
機織りも、難しいことは辛いようです。家族のために膝掛けを作っているようです。父とわたしと兄と兄の奥さんの分でしょうか。甥っ子のも作るつもりかな。
気持ちはうれしいですが、寿命を削って作業をしているようにも見えて、隣室での作業の音を聞きながら、涙がでることもあります。
カタコトリ機織り深く荒い息
本日の句は、その様子を詠んだものです。冒頭の動画でわかるように、機織りはカッタントトトンと、とてもリズミカルで軽快なものです。
本来のリズムから程遠い機織りのペース。それさえも呼吸が乱れてしまっている、そんな様子を描写したつもりです。
誰が何故荒い息なのか、17音では入りきらないので、ついついこんな長い文章をくっつけてしまいました。
この俳句の季語は何?
ところで、この俳句。季語はなんだと思いますか。機織りが季語です。ただ、言葉どおりの意味ではなく、キリギリスの別名の機織り虫からきた季語です。別名を言葉通りの意味に使ったので、やや反則ですが、私的なnoteでの発表なので、ご容赦ください。
本日も長々とおつきあいありがとうございました。
サイトマップと自己紹介と余談
余談ですが、虫が登場する他の俳句作品を。
ほうしぜみはツクツクボウシのこと。初秋の季語です。他にもあるんですが、夏の蝉がうるさいという句が多いので、これだけ紹介します。
ちょっと、暗い話になってしまってすみません。明日は元気よくを目指します。
子供のおもちゃでこんな機織り機も。って持ってたような気もするなあ。