最近の記事

地政学の逆襲 [抜書き]

アラブの春がチュニジアで起こったことは偶然ではない。古代ギリシア・ローマ時代の地図を見ると、今チュニジアがある場所には集落があって、現代の殺風景なアルジェリアとリビアとは全く違う様相を呈している。地中海にシチリア島近くまで張り出しているチュニジアは、カルタゴやローマ帝国だけでなく、ヴァンダル、ビザンティン、中世アラブ、オスマンの支配下にあった時にも人口集積地だった。過去2000年に渡って、カルタゴ(チュニス)に近い場所ほど、発展の度合いも高かった。実際、ローマの将軍大スキピオ

    • 日本再興戦略 [抜書き]

       第1章。「欧米」という存在はなく欧州と米国が一緒だと思うことを止めること。まず、「欧米」という言葉を使うことを止めること。今の日本は、明治時代に近代化として摂取してきた平等、西欧的な個人、働き方、政治のあり方、教育等から「日本に向いているもの」、「日本に向いていないもの」を取捨選択する時期に来ている。近代化とともに捨て去った日本に向いているものを再評価することで意識を変えていく必要がある。それが真の自信につながる。 日本では公平という価値観は伝統であり、平等という考え方は

      • ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来[抜書き]

        「イーエストニア」と呼ばれる、政府の電子化。国民にデジタルIDカードを配布し、行政サービスを全て電子化。具体的に何が出来るのかというと、例えば、住民票の変更や確定申告、選挙の投票がスマホで出来る。さらに、子育て支援に関する制度への申し込みは全て自動で行われる。国民が出生届を提出したり、出産育児一時金のような申請をする必要もない。これは子供が誕生すると、病院側がオンラインで国民登録手続きを行うことで、その子供に国民IDが割り振られるので、国民の年齢は電子上で管理されている。した

        • テクノロジー思考[抜書き]

          テクノロジーとイノベーションによって、個人の力が拡張されるエンパワーメントの時代。ライドシェアというイノベーションによって、それまで職探しに苦労していたような人々が生活の糧を手にする。それまで銀行口座すら持たなかった十数億の人々が、電子ウォレットによりマネーを自在に使う。極貧の農民がAIの力により収穫高を増やし、子供を学校に通わせることが出来るようになった。無医村ではアプリを通じて医師にかかることが出来る。スマートフォンで送信された処方箋を持ってドラッグストアへ行き薬をもらう

          2025年、人は「買い物」をしなくなる [抜書き]

          この数年、消費者の消費行動が劇的に変化。消費者にとって買い物は、「面倒くさいもの」という扱いになっている。実店舗に行くこと、レジに並ぶこと、商品を選ぶことなど。店舗離れの動きとして、「ウェブルーミング」がある。これは、商品探しをまずネットで行い、実際の購入は実店舗でするという消費行動を指す。 百貨店の苦戦は周知だが、さらに郊外型のショッピングモールも、消費者からすれば時代遅れ。なぜなら、チェーン店ばかりで似たモールが多く、わざわざ「行く」価値がないから。そして、消費者にとっ

          2025年、人は「買い物」をしなくなる [抜書き]

          政治の起源 [抜書き]

          国家と部族社会の違い。国家は、支配者に権力が集中する。部族社会は、平等主義で、全会一致が原則。国家は、職務と職員が分離している。科挙のような実力主義によって選ばれた官僚が政治を行う。部族社会は、縁故に基づいて採用された親族が政治を行う。 部族から国家への移行は、戦争が主な要因。なぜなら、国家は常備軍を備え中央権力のもとで大規模に軍隊を展開できるので戦争に強い。一方、部族は平等主義なので合意形成に時間がかかる。取引コストが高いとも言える。部族が滅ぼされかねない緊急事態に、部族

          政治の起源 [抜書き]

          これからのブロックチェーンビジネス[抜書き]

          ブロックチェーンの問題として、スケーラビリティがある。スケーラビリティとは拡張性を意味し、課題は処理能力を高めようとすると、回線を圧迫したりセキュリティレベルが下がるといったことが起こること。解決策として、シャーディングによる並列処理がある。これは本来ブロックチェーンは全てのノードがネットワークの検証を行うものの、これこそ処理が滞る原因となる。そこで、ネットワークの内部を並列のグループへ切り分け、各グループ内で取引を確認する。それぞれの結果だけをまとめてメインのチェーンに記録

          これからのブロックチェーンビジネス[抜書き]

          ブロックチェーン×エネルギービジネス[抜書き]

          電気を始めとするエネルギーがフリーになると、出来ることは広がる。エネルギーの低コスト化にブロックチェーンは活用できる。 電気代が大幅に下がることで低コストで植物工場を作ることが出来る。 ブロックチェーンによる、ビジネス活用。マイクロペイメントができるようになる。ブロックチェーンの送金手数料は、現在の送金の手数料より安いため、従来であれば、手数料の面で考えられなかったビジネスモデルが生まれる。スマートコントラクトによる契約の自動執行でレンタカーが便利になる。レンタカーをする

          ブロックチェーン×エネルギービジネス[抜書き]

          なぜ、ブロックチェーンなのか?[抜書き]

          スマートフォンの新製品が出てもディスプレイ、カメラが少し改良する変化しかなく、ユーザー体験に画期的な変化はなくなっている。以前と比べてどれも同じような商品になってきた。コモディティ化。今、IT業界では、スマホの後に何が来るのかを探っている。 昔は、健康な人から情報を取るということはあまりなかった。サプリはあっても本当に飲んで痩せるのか、調子が良くなるのか、それが要因なのかデータが取れないから分からない。Apple Watchを着けていて、定期的に心拍などのデータを取っていた

          なぜ、ブロックチェーンなのか?[抜書き]

          ベーシック・ブロックチェーンについて

          ハッシュ関数の特徴。 1. 同じデータに対するハッシュ値は、常に同じになる。2. ハッシュ値から元のデータを知ることが難しい。3. データを少し変更しただけでも、ハッシュ値が大きく変化する。4. 同じハッシュ値になるような、異なるデータを見つけることが難しい。 proof of workは、改ざん目的でブロックを作り直すことを防ぐため、あえてブロックの生成を遅くする仕組み。さらに、ブロックの生成を10分に調整するという目的もある。difficulty targetを満たすナ

          ベーシック・ブロックチェーンについて

          デモクラシーの理想と現実[抜書き]

          マッキンダーのハートランド理論。 東欧と中央アジアのハートランドとして定義する。そして、ハートランドを制する者は世界島を制し、世界島を制する者は世界を制するという理論。 具体的に想定されていたのは、ドイツとソ連のランドパワー国家。当時、ソ連が中央アジアを手中に収めていたので、マッキンダーとしては東欧が鍵だと考えていた。ハートランドを統一されないために、東欧に独立した諸国家を成立させることが重要であるとして、具体的にはルーマニア、チェコスロヴァキア、ブルガリア、セルビア、ギ

          デモクラシーの理想と現実[抜書き]