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手紙「ライフデザインの源より」2025.01.05 臼井清より皆さんへ
「一年の計は元旦にあり」
ということで、年の初めに一年間の目標や計画を立てた方も多いと思います。
そこで、質問です。昨年の計画は無事に達成できましたか?
「今年こそ痩せる」
「料理上手と言われるようになる」
「書籍を出す」
などなど、色々と目標を立てたものの、いわゆる三日坊主で終わってしまったとか、そもそもどんな計画を立てたのかも覚えていないとか、そんなこと、ありませんか。ちなみに、上記の計画は、すべて私が過去に表明して、全く達成できなかったものになります(汗)
計画が達成できないと、ついつい「忙しくてそれどころではなかった」と言い訳した
り、「まだちょっと自分には背伸びし過ぎだったかも」と慰めたり、「自分の意志の弱さを克服しないと」と責めたり…。何となく気まずい感じを払拭しようとしてしまいます。別に計画が達成されなかったからと言って、生活に大きな支障がでることって、ほとんどないのに、これはどうしてでしょう?
「認知的不協和」という心理学用語があります。これは、「自分の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またはその際に覚える不快感やストレスのこと」です。簡単に言ってしまうと、頭で考えていることと体で感じていることが、うまくフィットしない時の“気持ち悪い”状態のこと。
計画はできて当然、あるいは達成されてなんぼと、強く思うほど、達成できていない状態にあると感じると、「認知的不協和」が起きて、ストレスを感じるようになるわけです。「認知的不協和」を解消するために、どうにかして自分を納得させようとするわけですね。
実は、この「認知的不協和」が起きている時は、新しい自分の可能性を発見する絶好の機会なのです。ライフデザインで言うなら、自分のWill(本心)に気づくところ。え? どうしてかって? 例えば、「今年こそ痩せる」のそもそもは、「(これまでの充実した生活を続けられるように)健康を維持したい」とか「生き生きしている姿を見せたい」とか、そんなところが本当の理由かもしれません。だとすると「痩せる」以外に、もっと気持ちよい別の計画もあり得るということになります。計画が達成できない時ほど、「源」に近づくチャンス到来ということです。
どうです? 納得いただけましたか?
…これ、ちゃんとわかりやすく説明できるようになることを、今年の私の計画にしないといけないかもですね(笑)。
今年も「いいかげん」で、お付き合いのほど、どうぞよろしくお願いします。
臼井清(うっすいきよし)
事業開発アーティスト
/ライフデザイン・ワークショップ ファシリテーター