紅白饅頭を肴に『㐂津禰』を呑んでいた。 酒を嗜む年齢に達していない白面の鼻高天狗は 鼻尖に付いた餡子に赤面し、 白面を秘めた儘の烏天狗は 「未だ白面だ」と周りと搗ち合っている。 酒廻りに白けてきた儂は 八つ手の葉を団扇代わりに赤面を扇ぎ、 口に搗ち割りを含む。 実に面白い。