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ただただしんどい

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読書記録⑤国枝史郎『神州纐纈城』

いきなりだが、友だちがいない。 それでも学生時代は本やCDの貸し借りをするような人はいたが、就職し、生来の資質もあって急流下りで人間関係が疎かになっていき、交友ほぼ廃れた。 いや、自虐や友だちいないオレカッコいい自慢がしたかったわけではなく、今まで生きてきてこの国枝史郎の話を他人としたことがないということを言いたかった。 いや、皆が知らない作家読んでるオレサブカル系でCoolでしょ?でもないんだけど、よく考えてみたら大人が他人と「何の本読んでますか?」なんて話題になるの? 趣

    • こんなタイトル買うしかないです!

      • 天野可淡のこと

        天野可淡の球体関節人形(いわゆる「カタンドール」)を知ったのは、割礼というバンドが1991年に出したライヴアルバム『Live 9091』のジャケット写真だった。 今思えば、当時のメンバーに、天野のもとで学んだ人形作家三浦静香(故人)の夫である三浦真樹がいた縁であろうか。 妖精か悪魔か。不思議なさみしそうな瞳をした人形に魅せられ、CDのクレジットに載っていた名前でその作者である天野可淡の名前を知った。 当時前橋にあった「LIBRO前橋店」でトレヴィルから出ていた作品集を手にと

        • 読書記録④二階堂奥歯『八本脚の蝶』

          存在を知ったときすでに著者はこの世界にいなかった。 二階堂奥歯は1977年生まれ。 幼少時より本を愛し、小学生の頃は3倍、学生時は2倍、就職してからは1年の日数と等倍の本を読んだという。 大学卒業後、国書刊行会や毎日新聞出版局で編集者として勤務。 この本は2001年6月13日から2003年4月26日までWeb上で日記として投稿され、それを書籍にまとめたものである。 前半のファッション、コスメ、展覧会、ドール(球体関節人形、ぬいぐるみ等)書籍購入、読書録等々。時折内省的な言葉

          読書記録③島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』

          何年かごとに訪れるマイ島田荘司ブーム。 最初に読んだ作品は『占星術殺人事件』(1981年)で、大学生の頃だからかれこれ30年くらい昔。 永遠の中二である自分にとってはオカルトとミステリの融合に衝撃を受け、その時は『異邦の騎士』(1988年/胸がキュンってなった)、『暗闇坂の人喰いの木』(1990年/おぉっ!となった)、『水晶のピラミッド』(1991年/すでに苦痛だった)、そして当時の最新刊『目眩』(1992年/出落ち…)まで読んだ。 それからしばらくして第2次島田ブームは短篇

          読書記録③島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』

          読書記録②平山夢明『異常快楽殺人』

          「幽霊と人間どちらが怖いか?」 ホラー・オカルト談義でよく出る話題ではないだろうか。 そして「やっぱ怖いのは人間だよね」と結論づけられるまでがセットかと思う。 実話怪談やホラー小説で怖い人間を描き続ける平山夢明を知ったのは、マンガ家吉野朔実の『お父さんは時代小説が大好き』(本の雑誌社/1996年)だった。 「お父さんは〜」は雑誌「本の雑誌」に連載され、毎回、吉野がお気に入りの本を紹介するというエッセイコミック。 その中の一編「狂気なおともだち」に平山夢明が登場し、吉野と精神分

          読書記録②平山夢明『異常快楽殺人』

          読書記録①小野不由美『残穢』

          精神的にあれなときに限ってオカルトを読みたくなりがち問題。 今回もまた絶望的にあれで、最近はひたすら日本のホラー・怪談小説を読んでいる。 この作品を読もうとしたのは「十二国記」シリーズ全巻読み直しと数年間積んでいた最新エピソード『白銀の墟 玄の月』読破の流れから。 その際、刊行年でいくと2010年代以降に発表された『丕緒の鳥』、『白銀の〜』を読むのがただただ苦痛でしかなく、とくに4冊もある『白銀〜』についてはクドクドした文章、進まないストーリー、やたら出てくる新登場人物、そ

          読書記録①小野不由美『残穢』

          宝探しはクズ男のロマン!①

          タイトルは、ジェンダー平等に配慮して、「クズ女」でも、「クズ人間」でも構わないが、宝探しにはまるようなクズは男が多いので、このような表記にしたい。 徳川埋蔵金、剣山のソロモンの秘宝、尾瀬の岩塔ヶ原、キャプテン・キッドの財宝、レンヌ・ル・シャトーの秘密、象の墓場、そして川口浩探検隊においてもまた然り。 秘宝!秘境!罠!巻物!謎の古代文明!太古の生物!原住民!邪教! これらの言葉によって巻き起こされる血湧き肉躍る感覚とでも言おうか。 現実には財産投げ売って探検隊組めないし、そもそ

          宝探しはクズ男のロマン!①

          +5

          不動明王

          +4

          守り本尊

          1月生まれなので、これまでの人生、目に見える、見えないところで、早生まれ人として、いろいろと損はしてきた気はするが、損得よりも一番吃驚したのは、40過ぎるまで、守り本尊が戌年の阿弥陀如来かと思っていたら、節分前は前の年扱いなので、酉年の不動明王だったことかな。 そもそもそれ言ったら干支自体がイヌじゃなくてトリにならんのか? それはさておき、更年期だか、心が折れて、鬱々とした日々を送ってきた今年。 お遍路さんのように、近所の寺社仏閣を回ったり、野仏、道祖神を見て廻っていた。 江

          天網恢恢疎にして漏らさず

          テンモーカイカイ

          天網恢恢疎にして漏らさず