▶︎「雪の店を最初に訪れたとき、君も書いたろう? 青い万年筆で一つの名前を。本名でも筆名でも構わない。物書きとしての君の名前だ。私も書いた。しかし、私はその名前を忘れてしまったんだ。物書きとして生涯名乗り続けた名前なのに」 『盗作家』仮初の白より
國枝志帆は本名です。「志に帆を立てる」というのが名の由来。志に帆を立て、まっすぐ進んでいけるよう、父がつけてくれた名前です。小説『盗作家』を本にするとき、筆名を名乗ることも考えましたが、本名よりしっくりくる名前が浮かばなくて、改めてこの名前が好きだと思いました。▶︎