こン前、WCの天井から芥川龍之介バリに降りてきた“蜘蛛の糸”。〝What a luck!〞──ほくそ笑みも止まぬうち…今度は“アゲハ”。玄関を5cmほど開けた瞬間、てふてふ…するり!?〝What a luck again!〞──否、家の中にゃ蜜はナシ、外界リリースにひと苦労。
玄関マットの紅い縁。〈蠢くソレ〉を捉えたのは、わがハイパー動体視力。“ん…琥珀?松ヤニ?カンロ飴?”――…なモノが落ちているワケもナシ。“まさか、巨ダニ!?”――恐る恐る顔を近づけ仔細に精査。“…イチ、ニ、サン…”…8本足にひとまず、ホッ。透輝する黄金グモ、巣も金糸だとよいなー!
ツツー…──…ん!?WCで座し、朝のお勤め真っ最中。うつつの瞳で追いかけたのは、ツツー…ピトっ──太ももに着地した、ちっこい蜘蛛。天井から糸を伸ばし、降りてきたのだ!密かなる降下、バレてないとタカ括る蜘蛛と…ガン見するジブン──個室に満ちたマヌケな空気、お伝え出来ていたら幸いだ。
水やりと思いやり 前より淡く薄く 彩づいたのは 潤んだ瞳で観たからではなく 再生したからなんですね