今週は実用書と小説の計2冊。
実用書は好きな作家さんがおすすめしていたものです。
先祖探偵
新川帆立さんの『先祖探偵』。
最近では、『元彼の遺言状』がメディア化され、書籍分野以外でもファンが増えた作家さんの探偵ものです。
300P近い連作短編集ですが、するする読み進めることができました。
あらすじを読んで想像していたのとは少し違いましたが、好みのテイストです。
戸籍などを元に先祖を探したり、無戸籍の方の申請のための調査をしたり、人やペットを探したり張り込みをする探偵とは異なる新たなジャンルのお仕事もの。
主人公の開業の目的である母親探しは意外な形で幕引きしますが、1話ずつ異なる切り口で飽きない内容です。
連続ドラマよりは二時間くらいの完結ものに向いているようなイメージでした。
グルメ系とは少し異なりますが、隠れた彩りは紅茶。
同じビルの喫茶店マスターが持ってきてくれる紅茶が美味しそう!
ほどよく寂れていそうなので、近くにこのようなお店があれば、本を片手に通いたくなるかもしれません。
書く仕事がしたい
日本初の「髪に特化したライター」として自著を持つ佐藤友美さん。
ライターとしてコンスタントに仕事の実績を重ねてきたご自身の経験から書かれた、フリーランスに共通する心の持ち方に学ぶことが多かった一冊。
「好きこそものの上手なれ」とは少し違うかもしれませんが、仕事がないと嘆くことなく日々企画提案を続ける姿勢。
ベテランという枠に分類されるようになっても継続する着実な努力は、拝読していると励まされました。
「ご縁と運のお陰で」という言葉はあてになりません。
キレイな方ほど、何もしていないというのと一緒。
努力を特別なことと捉えず、日々の堅実な積み重ねの大切さを実感する内容でした。