【詩】Passion

花吹雪にも見える

数えきれない涙にも見える

確かなものはないけれど

丁度いいところをゆらゆらと

月の光に照らされながら

何かをつかもうともせず

感情を爆発させることなく

当たり障りのない空気に満足する

これでいいの？

一歩を出すのが恥ずかしくて

スタートラインにも立たず

どうせ出来ないんだからと

山ほど諦める言い訳を用意する

これでいいの？

誰にも嫌われず

誰にも優しく

僕自身が何かもわからず

悪口を言われないのも

それを自然とできるから

なんでも出来そうな僕

それなのに

皆が持っている

たった一つの光る石は

手の上にはない

器用貧乏

僕にぴったりの言葉

怖がっては前に進まず

哀しみがあっても

飲み込んで誰にも見せない

これでいいの？

情熱と冷静

冷静に支配された情熱

感情が揺さぶられるくらいの

情熱は僕の中にあるのか

痛みがあっても

絶望があっても

やり過ごすのが普通

本当は僕の中にも

情熱はある

感情が爆発するほどの