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SUMIFU【透水浮】
2024年9月29日 08:39
青い夕暮れに月を見ていましたあなたがまったりと満ちてきます月はオレンジ色の窓開け放てば地球の何処へだって行ける静かに青は濃さをましいつか夜になっていきますあなたに優しく満たされたままいつまでもいつまでも月を見ていました
2024年7月3日 21:27
目を閉じて胸を掻いて沈んでいく探しているものはどこ手にふれる勿忘草忘れたいのに忘れられない忘れたくないの忘れないでほしいの素直になれたなら勿忘草色の気持ちになれたならふと浮いていく勿忘草が優しく風に揺れる
2024年6月20日 21:50
篠突く雨水はめぐる身体をめぐる星をめぐる馳せていく思いとめられない思い愛は透明な水なのか
2024年6月20日 21:26
ちっぽけなちっぽけな私ですそれでも隅っこから見つめていましたあなたはいつも眩しかった手の届かない太陽でした紫陽花は曇り空にとても綺麗で雨が降れば恋してもいいですか
2024年5月28日 16:13
鳥 鳴かず蛙 鳴かず濃い桃の空鎮まりて窓を慕いひややかに入りきて納まる目なし床を這い寝息にかぶさり連れてゆく紛う方なき彼の国(かのくに)相思い待ち侘びて言わずもなが手を取り目合う
2024年5月5日 12:24
キリがないどこまでいっても何を得ても満足できない我儘なの?贅沢なの?欲しいものを間違えているのかな欲しいと思っていたものはほんとうは取るに足りないものだったのかも人と比べながら焦りながら喘いで求めていた取るに足らないことをいつか身体と消えてしまうものをほんとうに欲しかったのはあなたといることそしてあなたでなくてはだめだということ邪魔なプライド邪
2024年3月24日 17:33
澄んだ過去の中に入れていつも眺めていました止まったままの二人を育てることの出来なかった時を何も変わらずいつまでもそこに在るとそう信じていたから長い月日にも耐えてきたから大丈夫だと思ってとうとう外に出しました知らぬ間に時代は澄んだ過去を最も簡単に一跨ぎ二人を繋いではくれたんだけど今の風にあなたは蝕まれていました何処へ向かえばいいのだろう届けられなかった手
2024年1月28日 02:08
二人裸で抱き合えば肌に張り付く セピア色のポートレートが千代紙になるそんな冬の夜
2023年8月29日 21:40
今年の夏はほんとうに暑くて晩夏に至ってこの数日夕立が続いています雨に向かって走っているとグレーの空に虹半円の虹ですこれは特別なこと幼いころからそうなのです虹は皆んなで見るものですだけどあなたと一緒に見たい一番に知らせたい虹はいつもまってはくれないから道の脇へ車をとめて虹をとどめようとスマホに指をあてましたでも思ったように撮れなくてどうしても一緒には見
2023年8月2日 07:24
さみしいのは朝だった半分になった洗濯物束の間のバカンスは瞬く間に過ぎて歯ブラシも髭剃りも何一つ忘れてはいなかった昨日は泣かずにいれたのに何かひとつ忘れていってくれたらすぐにまた会えるのに蝉が鳴いてるさみしいのは朝だった
2023年5月23日 20:18
ここにくるとあなたに会える気がするあの日と同じ夕暮れのサイレンそんなはずないのに私たちは皆んな大人になった何もいらなかった時にさえも抗えたlove songが耳の奥で鳴っている会えるはずもないのに
2023年5月23日 20:01
「ふたり」もう少しもう少しだけっていつもいつまでもそれでもいいだめでもいいそう思ってこれからも何処にも向かってないし欲しいわけじゃないここにしかないってどこかでそう信じてる可笑しいね離れられないそんなふたり
2023年3月21日 16:19
窓の外は肌寒い陽だまりひとつほっと微笑む丁寧に掌でつつんでとどけたい人がいるそれは幸せなことどんなに離れていても陽だまりを大切に仕舞っておくいつかのその日まで会えたとしたらこの陽だまりをあなたの大きな掌に
2023年3月18日 10:16
あなたの肩先にチョンと乗ってほっぺを突っつくのあなたはKISSをくださいなそれからはたりと掌に降り静かに目をつむりますそっと撫でくださいなそれからスゥスゥ〜眠ります小鳥のまんま眠ります優しく包んでくださいな