摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~402
私は、私自身の経験から、嫌と言うほどそういったことを学んできた。
いい加減、学んできたことを活かさなければ。
いつまでたっても同じところで足踏みをしているばかりになってしまう。
『勇気』を持って、次の『一歩』を踏み出さなければ。
私はすでに、そんな『時期』に差し掛かっているのだから。
*
「紗希~元気だった?って、紗希に元気って聞くのは何かちょっと違うか」
「ううん、全然。でも今日陽子に会えると思って、仕事の日もそれだけを楽しみにしていたの。だから病気だとは思えないくらい元気だよ。忙しいのに時間取ってくれてありがとう」
「そう?それなら良かった。どうする?とりあえず寒いし、どこかで温かいものでも飲もうか」
「そうだね。気温っていうか、風が強いから外を歩いているのはちょっと無理かもね」
「そうだね。紗希、飛ばされちゃうかも笑」
陽子は相変わらず気さくな感じで、変に気を使わなくていいところが今の私にとっては居心地が良かった。
「紗希にこの前会ったのって、いつ頃だったっけ?夏だったっけ?」
「ううん、少しは暑かったけど、確か10月だったと思う」
「そっか……そうだったよね。それで、二人でチョコレートパフェ食べたんだっけ」
「そうそう、おいしかったよね」
「そうだね。それでさ、確か『お店で誰かと一緒ならパフェが食べられる』とか紗希が言ってたんだよね」
「そうだね、そんなこと言ったかもしれない」
この前泣き出してしまったことなど、なかったことのように話してくれる陽子がありがたかった。
「どうしよっか。どこ行く?」
「そうだなぁ……」
「またパフェでも食べよっか。その方が紗希も安心じゃない?」
「私はいいけど、陽子はまた甘い物でもいいの?」
「私は『三度の飯よりスイーツ好き』だから、全然。じゃあ、決まり」
食べる物は決まったけれど、お店はどこにしようかしら……そうだ、この近くにもホテルのラウンジでパフェが食べられるところが確かあったはず。
「行ったことはないけれど、近くにホテルがあるから、そこのラウンジでもいい?」
「うん、紗希に任せる!」
今日もありがとうございます。