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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~「痩せたい」と「食べたい」のその先へ~434


自分で自分を追い込んでしまったら、誰も助けてはくれない。

自分を救い出せるのは、他でもない自分しかいない。

私が立ち上がらなければ、私が動かなければ、私が変わらなければ、何も変わらない……

どれくらいの時間が過ぎていったのかわからなかった。気が付いたら、ペットボトルのミネラルウォーターを飲み干していた。

空になったペットボトルのラベルを丁寧に剝がして、気が付いた。そうだ、ここは会社ではないから、ペットボトルとラベルとキャップを分別しなくてもいいんだっけ。

ほんの少し迷ったけれど、ペットボトルだけを自動販売機の脇に捨てた。くしゃくしゃになったラベルは、掌の中にそっとしまった。

少し気分が落ち着いてきた。

「私、何してたんだっけ?そうだ、海を見に行くんだった……」

次に来た電車に乗ることにした。掌の中にあるラベルは、私の頭の中のように、二度と元には戻らないほどぐしゃぐしゃになっていた。


今日もありがとうございます。

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kei
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