愛する心は壁を越えて ~柳之助『バケモノのきみに告ぐ、』を読んで~
最近の作品のタイトルには最後に句点「。」が付いていることが多い。普段からSNSでの読了報告や今のような本紹介といったものを書いている身からするとミスをなくすためにもかなり神経を張って確認している。そういうことを思うと『バケモノのきみに告ぐ、』のように最後が読点「、」で終わっていることはかなり珍しく感じる。中途半端のような印象も持つがその直前の「告ぐ」という動詞や追想録という特徴を踏まえるとこれから証言をするといった解釈にも取れてしまう。そういう意味では「。」よりも「、」の方