写真家塙真一

写真家 塙真一(ハナワシンイチ)です。街スナップ、旅写真、ポートレートを撮ります。 カメラメーカー各社のカタログサンプル写真などの撮影や、写真教室などもおこなっています。 写真家としての目線から、写真の力、撮り方、カメラ機材についての記事、エッセイを書いていこうと思っています。

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写真家 塙真一(ハナワシンイチ)です。街スナップ、旅写真、ポートレートを撮ります。 カメラメーカー各社のカタログサンプル写真などの撮影や、写真教室などもおこなっています。 写真家としての目線から、写真の力、撮り方、カメラ機材についての記事、エッセイを書いていこうと思っています。

マガジン

  • 写真を撮る上で知っておいてほしいこと

    写真を撮ることの意味、写真を撮る上で知っておいてほしいことについて私なりの考えをまとめていきます。ハナワの写真論と考えていただければと思います。 月に2本〜4本の記事をアップして行きます。

  • ポートレイトを撮る人へ

    塙が考えるポートレイト写真のあり方とは? モデルとの接し方、指示の出し方は? どこに注意するともっとよいポートレイトになるのか? などなど、撮り方からRAW現像までポートレイトに関するネタをお届けします。 ポートレイト初心者から上級者まで、みなさんに役立つお話をしていきたいと思います。 月に2〜4本の更新を予定しています。

最近の記事

撮るときに気持ちを乗せることが大切

写真というのはあくまでも目の前にある景色、情景を記録するものであって、その人の気持ちが写るものではありません。 ですが、撮る人によって目の前の景色のどこをどのように撮るかというのは変わってくるわけです。 そしてまた、撮る人の気持ちによっても撮るもの、撮り方、仕上げ方は変わってくると思うのです。 これが俗に言う「写真にはその人の気持ちが写る」と言われるものだと思います。 人は感情で行動が変わる生き物です。 ですので、行動が変われば、撮るものも変われば、写真の仕上がりも変わ

    • ポートレイトのイロハ・・・その17「モデルの魅力を短時間で見極めること」

      モデルポートレイトを撮るときに大切なことは、そのモデルの魅力を短時間で見極めることです。 顔はどの角度がいいのか? 右の顔なのか、左の顔なのか? 身体の向きは? 表情はどういう感じがいいのか? などなどです。 初めてのモデルさんを撮るときはもちろんですが、 よく撮っているモデルさんでも、その日の衣装やロケーションによってベストは変わってきます。 短時間で書きましたが、具体的にはどれくらいでしょう。 みなさんはどれくらいの時間で見極めることができるしょうか? 5分? 10分

      • 予定調和だけで終わらず冒険してみるとこと

        写真を続けていると、あるとき、「まあこんなもんでしょ」と思うことがあるかもしれません。 自分がいつも撮っているような写真。 その中でも「まあまあお気に入り」と思えるものが撮れたとき、 「まあこんなもんでしょ」と思ってしまったりするものです。 スナップ写真でいえば、自分の視覚と感性によって撮りたいもの、撮るものが決まってくるものだと思うのです。 その視覚と感性にはある程度の幅(広さ)があると思うのですが、それの幅の中心部分にはまるものが撮れると、なんとなく満足しそうです。

        • ポートレイトのイロハ・・・その16「モデルポートレイトの基本はフィクションからスタートすること」

          モデルポートレイトを撮る人の中には、モデルさんに何かを演じてもらうのではなく、自然な仕草、表情を撮りたいと考える人も多いようです。 このこと自体はなんの問題もないのですが、これが本当の自然かといえばほとんどの場合はそうではないということを知っておくと良いでしょう。 モデルさんをフィクションとしてではなく、ノンフィクションとして撮りたいということなのかもしれません。 演じた姿ではなく、素のモデルさん、本当のモデルさん表情を撮りたいという気持ちはよく分かります。 モデルとして

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        記事

          偶然を引き寄せるのも実力のうち

          講評会などでスナップ写真を見せてもらうと、 「ここに素敵な人が歩いていたら最高なんですけどねー」とか、「路上に止まってるトラックがなければ良かったのに」などといった、あと一歩これがあれば!という写真を見かけることがよくあります。 そのことを作者に伝えると、 「そうなんですよねー、でもそんな人は歩いてませんでした」 「トラックがいなくなるまで待つ時間がなかったんですよー」 というような答えをいただくことが多いようです。 確かにスナップ写真というのは、被写体を配置したりコント

          偶然を引き寄せるのも実力のうち

          ポートレイトのイロハ・・・その15「コミュニケーションの前段階で伝えるべき事」

          モデルさんを撮影するポートレイトでは、撮りながらモデルさんとコミュニケーションを取ると思います。 ワークショップなどで参加者の撮影シーンを見ていると、こんなコミュニケーションがよく見られます。 「あ、その感じ良いですね」 「可愛いですね」 「それカッコいいです」 そして、モデルさんのポーズや表情を見ながら、「もっとこうしてみてください」というリクエストをすることがあると思います。 コミュニケーションを取りながら指示をしているので、これでいいんじゃない? と思うかもしれ

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          ポートレイトのイロハ・・・その15「コミュニケーションの前段階で伝えるべき事」

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          写真全体の情報量をコントロールする

          1枚の写真を見ると、その中にはいろいろな情報があります。 情報というと分かりにくいかもしれませんが、要は画面の中にどんなんものが写っているかということです。 この中で一番大切なのはもちろんメインの被写体。 つまり、「これを撮りたい」「ここを見せたい」という部分です。 問題なのはそれ以外の部分をどうするかということです。 写したいというものだけを写すなら、被写体だけをアップにすれば良いでしょう。 でも、単に被写体だけを写したら、それは写真としては情報量が少なく過ぎるかもしれ

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          ポートレイト写真「演出に徹するか、ナチュラルで感情を写していくか」

          ポートレイト写真には大きく2種類あると思っています。 演出系かナチュラル系。 演出系の代表的なものでいえば、スタジオでライティングしてポーズも決め決めで撮る写真でしょう。屋外でもストロボを使ったりして、写真としての意図が感じられる仕上がりを狙うものだと思います。 一方のナチュラル系といえば、海辺や草原などを歩いてもらったり、佇んでもらったりしているところを自然な感じで撮っていくような写真でしょうか。ポーズなどの指示はあまり積極的にはおこなわず、なんとなくの成り行きで表情や

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          ポートレイト写真「演出に徹するか、ナチュラルで感情を写していくか」

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          綺麗な光を見つける力

          写真を撮るときに大切なのは「光」。 よく言われる話ですが、これが結構勘違いされやすいのです。 「光」というのは昼でも夜でもどこにでもあります。 もし光がなければ、写真が撮れないどころか、肉眼でもものを見ることができません。 まあ、新月の夜とかで人里離れた山奥とかであれば、本当に何も見えないということもありますし、完全に遮光されたスタジオとかでも目の前が真っ暗ということもあります。 でも、大抵はうっすらとでも肉眼で回りが見えるものです。 つまり、光はいつでもどこでもあるとい

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          綺麗な光を見つける力

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          ポートレイトのイロハ・・・その14「時間と気持ちの余裕で写真が変わる」

          ポートレイトを撮るときに大切なのが余裕です。 シャッターを押すことだけにいっぱいいっぱいになっているようでは良いポートレイトを撮ることは難しいでしょう。 余裕と言ってもいろいろなことがあるでしょう。 時間的な余裕。 被写体を見ることへの余裕。 言葉、態度の余裕。 カメラ操作の余裕。 写真として仕上げることへの余裕。 などなど。 被写体に限らず撮影全般にいえることなのですが、特にポートレイトでは余裕が必要なのです。 なぜ特にポートレイトでは余裕が必要なのでしょう。 それ

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          ポートレイトのイロハ・・・その14「時間と気持ちの余裕で写真が変わる」

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          写真がアートかどうかは何で決まるのか?

          写真はアートなのか、そうでないのか、という議論があります。 絵画や彫刻などはゼロから作品を作り上げるからアート。 それに対して、写真というのはあくまでも目の前にあるものを複写するのだからアートではない、という考え方もあります。 ただ、写真芸術ということがあるように、写真はアートなのだという考え方もあります。 ある辞書によると、芸術(アート)とは、特定の材料や様式などによって美を追究、表現しようとする人間の活動、とあります。 つまり、カメラを使って美を追究、表現しようとす

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          写真がアートかどうかは何で決まるのか?

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          ポートレイトのイロハ・・・その13「モデルさんの決めポーズを撮らされてしまう本当の理由」

          あるモデルさんを撮るときに、他の人が撮ったのと同じようなポーズ、表情の写真になってしまうことがありませんか? SNSなどを見ていると、「ああ、このモデルさんの決めはこのパターンなんだな」と分かるくらい、同じような写真を見つけることができます。 ポートレイト初心者の人は、 「他の人と同じ感じの写真が撮れてなんとなく満足」 「このモデルさんを撮れば、いわゆるポートレイトらしいポートレイトが撮れるから良いな」 ということでハッピーかもしれません。 そういう意味では、決めポーズ、

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          ポートレイトのイロハ・・・その13「モデルさんの決めポーズを撮らされてしまう本当の理由」

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          写真の勉強とは構図を知ったり、カメラの設定を覚えることではありません

          写真を学びたいと考えると、構図のことやカメラの設定を知ったりすることだと思う人もいるでしょう。 ですが、それは本当の写真の勉強ではないのです。 写真を学ぶということは、自分の写真と根源的に向き合うということなのです。 分かりやすくいえば、自分はどんな写真を好きだと感じて、どんな写真を撮りたいと思うのかを知ることです。 構図ありき。 カメラの設定、仕上がりありきではないのです。 そんなことを知っても写真は上達しません。 では、どういう風に写真を学んで、どういう風に向

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          写真の勉強とは構図を知ったり、カメラの設定を覚えることではありません

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          【無料記事】気の向くままにカメラを向けるだけでもいいじゃないか

          写真なんてその人が感じたものを撮ればそれでいいんじゃないかな。 もちろん、写真展で発表したり、SNSを通じて多くの人に写真を見てもらいたいというなら、それは見せることを意識して、被写体を選んだり、構図や色もしっかり考える必要があると思います。 でも、それよりもまずは自分が楽しむことが一番なんだと思っています。 誰に見せるための写真じゃなくて、自分の日々の生活をカメラに収めること。 これってすごく意義のあることだと思うのです。 上手く撮れないから、私なんてダメなんだ。

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          ポートレイトのイロハ・・・その12「画面の四隅まで確認しておく」

          屋外ポートレイトでも室内でのポートレイトでもアップの写真以外は基本的に背景があります。 この背景についてもしっかりと考えて、撮るときに確認しておきたいものです。 よく、「背景よりも表情重視で撮ってるから」という人がいます。 でも、これって背景か表情かの話ではなく、両立させればよいのです。 背景が悪いけど表情のいい写真。 背景が良いけど表情がいまいちの写真。 この二択ではないのです。 単純に背景も良くて表情がよい写真を目指せばいいということです。 また、「モデルさんを見

          ポートレイトのイロハ・・・その12「画面の四隅まで確認しておく」

          見せるを意識する前段階で知っておきたいこと

          写真を趣味とする人にとってはSNSなどで写真をアップして他の人に見てもらうということに重きを置いている人も多いでしょう。 せっかく写真を撮るのだから、どうせなら多くの人に見てもらいたい。 そして、いいね!やコメントなどももらいたいと思う気持ちも分かります。 そのためには、ただ撮るだけでなく、写真を見せるということを意識することが大切になります。 ただ自分が気に入ったものを漠然と撮っても、その魅力が他の人に伝わるとは限らないからです。 写真を見せる、他の人に伝える、とい

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          見せるを意識する前段階で知っておきたいこと

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