読書記録「HSPと発達障害」
図書館で、HSPと発達障害を同列に扱っているのが珍しいな、と思って目に留まりました。
共通の困りごとが多い両者、でも全然別物の両者。
HSPは病気じゃなくて気質だし、発達障害障害で困っている方々からしたら「同列に並べないでほしい」と思う方もいるかもしれないですが…
この本の著者の方は「発達障害とHSPの両方の特性を持っている」と自認しているお医者さんです。
1〜3章の、両者の特徴や生きづらさの理由を説明した部分では勉強になることも多く、
「私はHSPの特徴も多いけれど、ASDの特徴もけっこう当てはまるな」という発見がありました。
4章の、両者の才能について語った章にだけは、10〜20代の人や、親御さんには勇気の持てる章かもですが、才能がない(才能があったのかもしれないけど活かせなかった)アラフォーには、共感できないし読むのが辛かったです。「HSPや発達障害でも、素晴らしい才能を持っているかもしれないからあきらめないで!」というならわかるけど、「HSPや発達障害だから素晴らしい才能がある!」という語り口は、そうじゃない人を絶望させる、と思いました。
HSPと発達障害の違いは、表紙にもあるように「空気が読めるか、読めないか」「他者の気持ちがわかるか、わからないか」です。
そう言われると…
自分ではその場の空気や他人の気分に影響されたりすることが多いと思ってるけれど、他人の気持ちがわかるか、っていうと、わからない、って思います。
HSPのチェックリストに
「人が何か不快な思いをしているときどうすれば快適になるかすぐに気づく」
というのがあるのですが、これは私はNOです。
不快な思いをしている空気は感じるけれど、どうすれば快適になるのかは全くわからず、おろおろするだけです。
人が発する空気感、とくにマイナスの「空気が張りつめている」とか「空気が重い」とかは感じるのですが、それがなぜなのか、同対処すればいいかはわかりません。
あとは誰かが「〇〇されたことで怒っている」とその場の状況や話を聞いてわかっても、なんでそのことで怒るのかわからなかったり…
グループや集団でのコミュニケーションが苦手(その場の空気感に同調できない)で自分だけが浮いているように感じたり…
「そもそも自分の頭でしか考えられないのに、他人の気持ちなんてわからなくない!?」
っていうのが正直なところです。
人の気持ちがわかる、とか、空気が読めるとか、どうやって判断したらいいんだろうか。
ただ、前述のように「空気が張りつめている」や「空気が重い」を感じる、という点でHSPであると判断しているわけです。
けど大人になってから「コミュ障」とよく言われることや、好きなことに対する過集中…暗記力に優れていて勉強の成績は良かったことなど、ASD(アスペルガー)の特徴はグレーゾーンよりもっと少ないけどあるのかもしれない、と思いました。