名産品で育む“地元愛”
あさのNHKニュースで、「宮崎県の小学生が地元名産のきんかんの収穫体験」というニュースをやっていた。
まったくなんということもない季節ネタではあるが、収穫したきんかんを食べながら「甘い!」と喜ぶ子どもたちの姿が心に残った。
この品種は「みやざきブランド推進本部」がこのように紹介しているほどで、きっと地元の名産品なのだろう。
その地元にどれだけのきんかん農家があってどれだけ日常的に食べられているのかはわからない。まあ普通に考えれば、今どきはほとんどの児童の家庭は農家ではないだろう。
それだけに「行事として収穫する」「それをみんなで味わう」ことは地元への愛情と思い出つくりになるだろう。もちろん学校もそれを目指した行事設定だ。
東京のサラリーマン家庭に生まれて郊外のベッドタウンで育ち、しかも小学校から電車通学をしていたため、私にはそれと自覚できるほど明確な「地元愛」がないような気がする。
他方、東南アジアから帰国して23区のひとつに居を構えてちょうど20年。愚息どもにとってはいまの街が“ふるさと”になっている。農産物の特産品があるわけもないが、それだけが地元愛でもないので、しっかり愛着を育んでほしいと思う。
(22/1/13)