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「いつでも読める」の呪縛と油断

 昨日読了した古谷田奈月「フィールダー」はなかなかの傑作。今年236冊目の読了本になった。

 書店と出版界の苦境を考えれば、本はきちんと購入しなければいけないのだろう。しかし年間300冊読破ペースで1冊平均1000円とすれば、合計30万円の出費。これはトンでもない。「図書館の本だって購入されたものには違いないし、払った税金によって運営されている行政サービスを正当に利用しているだけだから・・・」「SNS『読書メーター』にせっせと感想をアップすることで業界を盛り上げることには意味がある」など勝手に“言い訳”をしている。

 借りた本は期限内に返却しなければならない。貸出を受けるとすぐにEvernote「貸出中」リストに返却日を記載するほか、to doリストの当該日にも記入して返却漏れを防ぐ。

 もし他に貸出希望者がいない場合は1回だけ貸出延長ができる。このため「貸出中」リストでは◉=延長不可、予約待ち長蛇。●=延長不可、ただし予約待ちはあまり多くないので再貸し出しも視野。▽=延長可。▼=延長済み、要返却。のマークをつけて管理している。

 もちろん購入もする。

 図書館の予約待ちがあまりにも長くて待つことが現実的ではない(芥川賞・直木賞・本屋大賞受賞作など)。コミックやサブカル本で図書館に所蔵がない。資料として手元に残しておきたい。感動したので読み返したくなるに違いない。kindleセールで安く入手できる。

 購入すると安心する。

 「ああ、この子はもうワシのもの。返却する必要がないのだな」と置いておく。どうしても返却期限がある図書館本から手をつけていくので、いつまでも積みっ放し。やがて、それを読みたいと熱望した際の記憶も次第に薄れて、本の山に埋没する。後年になって“発掘”して、「ああ、こんな本も買っていたなあ」とちょっとほろ苦い思いをする。

 会社へ行かない週末は読書が進む。祝日と合わせた三連休は「よし、たっぷり本が読めるぞ」とそれだけでワクワクする。

 めでたく定年退職したら、仕事はほどほどにして読書三昧、積ん読本も解消させたい。トシを取っても楽しく本を読み続けるためには、健康維持もしっかりやる。これが目標である。
(22/10/9)


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