神の子見ていたニルヴァーナ
父方の祖父は、お寺を経営していた。
などと言えば聞こえはいいが、お寺といってもどの宗派にも属しておらず、祖父自身の教えに基づいて活動していた。要するに、新興主教団体なのである。新興宗教団体と聞くと、怪しげな集会を開き、オリジナリティの強すぎる歌を合唱したりするアレを想像するだろうが、まさしくソレだった。
亡くなった祖父がどういうきっかけで「よし、お寺作っちゃお!」などと思いついたのか、もはや知る由もない。祖父がお寺を始めたのはちょうど終戦前後なので、なんでもありの時代だったの