骨盤は歪みません!?①~安定重視な「骨盤輪構造」/連載コラム vol.5
※初出:岩手日報ぽらん(2014年8月号)掲載、「プロが教える『姿勢医学®』のおはなし」(原文ママ)。文章・画像ともに、無断転載はご遠慮ください。
読者の皆様こんにちは。
私は『国際基準カイロプラクター』にして
『姿勢科学士®』の小野寺デス。
さて、先月号と先々月号では
子どもの『姿勢形成』の成り立ちを説明し
『小児整体』など
過度の物理的刺激を加える施術の危険性について
お伝えしました。
今月からは数回に分けて
『骨盤の構造』について
最新の姿勢医学®の観点からお話しします。
巷では未だに
『骨盤調整(矯正)』を謳った広告を
目にします。
その度、私は
『筋骨格系のプロ』として
複雑な心境になります。
何故ならば、実は…『骨盤は歪まない』からです!!
ここまで読まれて
正直『えぇ!?』と驚かれた方も多いでしょう。
この事を医学的に理解する為に
まずは『骨盤の構造』を
理解する必要があります。
まずは図左をご覧ください。
骨盤部は
左右の『寛骨』と
中央部の『仙骨』の3つの骨
左右の『仙腸関節』と
下部の『恥骨結合』の3つの関節で
出来ています。
実は
仙腸関節の可動域はわずか数ミリ程度しかなく
恥骨結合に至っては
出産時以外ほぼ可動性のない
『半関節』に分類されます。
次に上図をご覧ください。
この事は
上から眺めると一目瞭然で
この『骨盤輪構造』は
『連結した閉鎖運動構造』
…つまり骨盤は
『運動性』よりも
『安定性』が重視された構造に
なっているのです!!
それでは何故
骨盤は
『動かない構造』になっているのでしょう?
それに関しては
『姿勢工学®』の観点から次号
詳しく説明します。
お楽しみに!!
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