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思考は現実化すると信じて③〜期限と計画は願望を叶える道しるべ

何かを提案しても、「机上の空論」と一蹴されてしまうことがある。

それはひとえに、提案の裏付けとなる「いつまでに」「何をして」達成するかを、思い描けていないからかもしれない。

今回も引き続き、願望実現や目標達成のための書籍『ヒル先生、「思考は現実化する」って、本当ですか?』に基づいた取り組みを話したい。
今回で最終回です。

これまでの記事はこちら。

期限は信念を強くする

これまで6つのステップのうち、
①願望を鮮明に思い描く
②願望を叶えるために手放すこと・はじめること

以上のふたつを定めてきた。

残りの4つのうち、特に重要な
③期限を決める
④詳細な計画を立てる

主にこのふたつについて言及していく。

まず、願望を叶えるまでの期限を決める。
小さな願望であれば翌日でもいいし、数ヵ月、数年単位でもいい。

なぜ決める必要があるのかというと、期限は自分の信念を強くするからだ

「絶対この日までにやり遂げる」という強い意思が潜在意識まで届き、潜在意識もそれを実現しようと動き出す。

逆に期限がなければ、潜在意識はいつまでにそれをやり遂げたらいいのか分からないのだ。

私がKindle本を出すまでの話を例にすると、出版を決めたのが6月上旬。
個人の環境・スキルにもよるが、私は約3ヵ月あればできると判断し、10/1までに出すと期限を決めた。

期限を決めると、実現のために脳がスケジュールを逆算し始める。
これは潜在意識が「絶対に出す!」と意思を固めたからだろう。

とはいえ、未経験のことを最初から緻密に計画立てて実行できる人はほとんどいないはずだ。

計画は行動しながら立て直していけばいい

そこで④の計画を立てる段階に入るのだが、最初は「いつまでに何を達成するのか」という計画を立てるだけでよいという。

あとは行動しながら、できることからはじめていく。
願望に関する分野の人がどのように行っているのか調べたり、うまくいっている人たちの共通点を考え、自分なりに取り入れる。

Kindle本も、実際の作業と並行して先人たちのやり方を調べるのが日常茶飯事だった。

実際のスケジュールもそこまで綿密なものではない。
息子の夏休みが8月下旬までほぼ1ヵ月あり、時間が限られるため、最も時間のかかる初稿が夏休みの終わりに完成できればいいと考えていた。

もちろんその間は、土日祝以外は1日1節でも進めるよう取り組んでいた。

紙に書けば、具体的な形となって現れる

本書に出てくる6つのステップの主となるのは①~④だが、⑤ではそれらを紙に書くよう推奨している。

紙に書けば、今まで目に見えなかった願望は具体的な形となって現れる。
より強固なものとして自分に意識づけることができるのだ。

また、自分の願望だけではなく、名言や好きな言葉を書いて一緒に貼ってもよいらしい。

本書を読んだ直後、私は長引く咳で先延ばしにしかけていた、Kindleのペーパーバック版を出す願望を手帳に清書した。

これは本書に載っている「願望宣誓文」に乗っ取ったもので、分かりやすくまとめられるように穴埋め式の例文が記載されている。

さらに、そのために何をしなければいけないのか、販売後の販促も含めて詳細な計画も書いた。

実際にどのくらい動けるようになったかというと、この宣言を書いた翌日には作業を始め、5日間で販売開始できる状態まで完了してしまった。

販売自体は当初設定した11月30日より、1ヵ月も早く実現できることになったのだ。

「やる気があるから行動するのではなく、行動するからやる気が出るんだ」といわれるが、本書にもその記述がある。

期限はある程度余裕を持って決め、行動は調べながらでも構わないから綿密に計画を立てる。
これにより、実際は当初立てた期限よりもずっと早く達成できることが多い。
期限と計画は、願望を叶えるための確かな道しるべとなってくれるのだ。

ちなみに⑥の「紙に書いた宣言を毎日2回、起床直後と就寝前にできるだけ大きな声で読み上げる」は、さすがに家族がいてためらわれるので読み上げてはいない。

なぜその時間帯を指定するのかは、このように説明されている。

朝起きた直後と寝る前は、アルファ波とよばれる脳波が出ている。
このアルファ波が優位なときには、思考や感情が潜在意識にスムーズに伝わる時間帯なのだという。

個人的には、読み上げることに抵抗があるなら書くだけでも潜在意識に届くのではないかと思っている。
布団の中で叶ったときの様子を想像するのもよいらしい。

本書で印象的だったこと

最後に、メインで取り上げた願望実現のための6つのステップ以外に、印象的だった部分を2つ取り上げたい。

愛する仕事を選ぶのには2つの利点がある。
1つ目は、その仕事をすることで自分が幸せになれるということ。
(中略)そして、2つ目は、一時的には収入が下がったとしても、生涯年収で考えれば、引けをとらないということ。
(中略)迷ったときには、君が「愛」を感じるほうを選びなさい。

本文より引用

「お金のことを考えると本当にやりたいことなのか迷いがでます」という著者の質問は、至極まっとうなものだ。
それに対し、ナポレオン・ヒルは「自分が愛する仕事を選ぶことの利点」を惜しみなく答えている。

確かに、パート勤めをして毎月決まった収入を得たほうがずっと家計の助けになる。
だが、本当にやりがいを感じられる仕事は少ない。そうだとしても、愛のない環境故に働けなくなることもざらだ。

そこを我慢して働ける人に甘いと言われても仕方ない。
だが、それ以上に愛を感じられる仕事があり、能力を発揮したいと心の底から思うのなら、私はそちらを選ぶ。そうやって今奮起しようとしている。

もうひとつ、④の計画を立てる上でのアドバイスを紹介したい。

まずは、自分がしてほしいと思うことを考えてごらん。それを誰かにしてあげるんだ。

本文より引用

お金が欲しいならば、人がお金を稼げることを手伝う。
相手からの愛が欲しいなら、君から愛を持って接する。
時間が欲しいなら、他人の時間を尊重する。
こうして自分が望むものを先に与えることで、自分にも巡り巡ってその感謝と敬意が返ってくるんだよ。

本文より引用

これは願望のための計画を通り越して、人生における使命(ミッション)のように感じた。

見返りを求めて行うのではなく、自分がしてほしいことを誰かにする。
それが巡り巡って返ってくる。

本書を読了しても、この節はすぐに答えが出るようなものではない。

思い当たる節があるとすれば、私の場合、人を応援する発信を心がけるようになったら、自分を応援してくれる人の声が聞こえてきたことだろうか。

人を応援する発信をしたい気持ちは変わらずある。
さらに自分の願望の過程で、この考えを通してできることがあるのか。
今後じっくり時間をかけて考えていきたい。

書籍『ヒル先生、「思考は現実化する」って、本当ですか?』についての記事は以上となる。

人によっては、うさんくささが拭えない類の本なのかもしれない。
特に願望など抱かない人にも、別段必要のない本だろう。

私も全てを鵜呑みにする訳ではないが、知りたかった潜在意識のことや、前述のように単に願望を叶える術ではなく、人間として大切にしたいこと、深く考えてみたいことを見つけられた。

本書は一般的なビジネス書と異なり、対話形式で読みやすい内容となっている。
この本を読むことで、奥底に眠っている夢や願望を育むヒントが得られるはずだ。


※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。ありがとうございます。

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おおやまはじめ/手帳と暮らしのライター
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