素敵!「馬込の月」額装写真を送ってくださいました。
”夜も更けて 馬込の月の 静けさや”
・・・川瀬巴水作「馬込の月」を鑑賞して。
(KSさんの創作)
こちらの二つ並べられた「馬込の月」の額装写真は
先日、川瀬巴水の木版画複製をコレクションにと購入してくださった
KSさんが送ってくださったものです。
そこにご自身の創作の俳句も添えてくださいました。
窓明かり ゆうげに集う 松の月
夏の宵 青菜を照らす 松の月 (白壁に掛かった風景を見て)
( KSさんの俳句)
どちらの馬込の月もハイカラ美術館のプリントですが、
左は最初の印刷版、右が現在の印刷版になります。
それぞれの色合いが違いますが、版画というのは摺る人によって、またどの時代に摺られたかで色が変わります。
ですからどちらが正解ということでもなく、またそれを印刷で美しく見えるように私が色調整しているのですから、特に版画においては本当ということは存在しないように思うのです。
絵は観る人の思いや感性に触れて、絵にその心の色がのせられます。
心から生まれた言葉と絵は共鳴しあい、絵の中の景色や色の全ては一層輝きを増します。
絵を観て思いを馳せると、幼い頃の景色や自分に帰るような懐かしさでもあり、また新しい自分の発見があります。
そこからまたひとつの創作が生まれ・・
それは絵が本当の目的を果たした運命の姿・・たどり着くところ。
そう私は思います。
絵は誰かの懐で温められ永遠に生き続ける・・
もし巴水自身がこの絵の前に現れたなら、創作者の喜びに深く満たされることでしょう。
私はKSさんの創作、また巴水の作品に触れることが出来、
私はこの仕事をしてきて本当によかったと感謝しました。
*それからKSさんが書いてくださったお客様レビューが素晴らしいので紹介させていただきます。
(海外公式ショップでご購入くださいましたので英語です。日本語はDEEPLE翻訳です。)
スティーブン・ジョブズが愛した川瀬巴水の木版画は、なかなかコレクションするのが難しい。
この店で購入した2枚組は、原画の色彩を忠実に再現している。
ジョブズは禅宗に傾倒していたので、巴水の木版画の風景に禅の心を見たのかもしれない。
巴水の作品を見ていると、俳句の生みの親である松尾芭蕉の俳句や、ドナルド・キーンが翻訳した彼の紀行文『奥の細道』の情景を思い出す。
巴水も芭蕉と同様、旅をしながら自然を描いた人物である。
この店の巴水の版画は素晴らしい。
ぜひコレクションに加えたいし、強くお勧めしたい。
〜ありがとうございました。
ハイカラ美術館 KYO