![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/135188601/rectangle_large_type_2_ddc75344b031ffc8fcf4e49c44601207.jpeg?width=1200)
2024年3月に読んだ本まとめ
休暇を頂いて旅行に行きました。本当に有意義な時間でした。旅行先でも本が手放せず唯一無二の親友になったのだと思いました。それは、ライナスにとっての毛布やMr.ビーンにとっての熊のぬいぐるみのようなやさしさがあるのです。穏やかな日差しの中、息を吸うように本を読む日々が、目が覚めるたびにリフレインするようでもあります。
今月は今年に入って、一番読書に時間を充てることができました。すでに別記事で紹介したものもありますが、その中から5冊を紹介します。それぞれの本のキャッチコピーを目次としてつけますので気になるものをご覧ください。
男性の愛の深さ
男性というのは総じて、優しいと思います。これは父からの屈折した愛を受けてもなお、私はそう感じざるを得ないのです。なぜだかはわかりません。私の異性に対してもつ恋愛感情は、年齢に不釣り合いなほどにお子様モードだからなのかもしれません。
父との関係についてはこちら
そんな男性の愛を感じる1冊は永田豊隆さんの『妻はサバイバー』です。
妻を愛し続けられる作者の男性としてのやさしさを感じた。そして摂食障害という病気の真実や正しい知識を、世の中に広めていく必要があると改めて感じた。私たち人間を含め、動物は生きるために日々食事を行う。しかし、その食べることができなくなったり、食べることに精神的な病巣が絡んでしまったりすることは、筆舌に尽くしがたい。そしてこの病気は本人だけでなく、家族を含めた他者のサポートの中でしか病状改善に取り組むのは、難しいのではないかなと思った。妻はサバイバーというタイトル通り、精神疾患というのは根が深いと思う。
何気なく図書館で手に取った本だったのですが、思った以上にテーマが重く、社会への問題提起の強さを感じました。しかし、著者が記者ということで、使われる語彙や表現も大変わかりやすく内容に反してスラスラと読むことができます。
摂食障害と聞くと、拒食症を思い浮かべることが多かったのですが著者の奥様は、ひたすら食べて吐くという「過食嘔吐」に苦しんでいました。食べたものをなかったことにすること、つまり代償行為によって精神的な苦しさや辛さからの解放を求めているのだと思います。本人が一番苦しく、辛い病気だと思います。
私は今まで食事に関して困難を感じたことがありません。ストレス発散程度に、「モリモリ食べて元気を出そう!」とすることはあっても、全く食べられないであるとか、お腹がはちきれるほど食べるという経験がありませんでした。
今回この本を読むことを通して、食事に問題を抱え悩み苦しんでいる人がいることを改めて学びました。
そして・・・
摂食障害という病気の真実や正しい知識を、世の中に広めていく必要があると改めて感じました。
世界は広いのだから
私は、歓楽街とは程遠い生活を送っています。だが、かくいう私の母や母の知人はどちらかというと夜の世界を知っている口だと思います。特に、私が小さい時分には、母が夜働きに出て(飲食関連)生活を支えてくれていたことが懐かしく感じます。今でこそ、夜に子どもを置いて働きに出ることは児童虐待の部類に入るのでしょうけれど、そういう時代だったということです。
そんな歓楽街とは程遠い私に、新たな世界を開くきっかけをくれたのは、西加奈子さんの『地下の鳩』です。スナックで働く主人公がチーママであるみさをに心惹かれ、恋に落ちます。夜の顔に挑んだ異色作と称されているのが納得がいく作風です。
『さくら』や『舞台』、『きいろいゾウ』などを読んできた私としては、西さんの新たなワールドを垣間見ることができたひと時となりました。
ただ、西さんのどの作品を話題に挙げても、彼女のベースにあるのは「愛」そのものであり、その愛の切り口をたくさん持っているのが彼女自身の魅力だと思うのです。これまで作家というものを一読者として端から見る中で、彼ら彼女らは、自分の内側と向き合うことが多いように感じてきました。しかし、作家は内なるもの(ここでいうならばその人の魅力)を書き言葉を通して、限界値まで相手に伝えるという非常に表向きな人たちであると思い始めています。私もそんなアウトプットができるようになりたいものです。
処方箋お待ちしております
私にとって「読書」のような親友があなたにもいますか。私にはいます。それは2匹の愛猫です。愛する猫と離れて暮らしていますが、今でも私にとって2匹は永遠のお友達です。友達ではないのです、「お」友達なのです。そんな目に入れてもいたくない猫を登場人物に京都を舞台にした作品がこちら。
文庫になったのは1年ほど前のようです。私は物をできるだけ増やさないようにしているため電子版で購入しました。2巻もあるのですが、1巻目のほうが好きです。
ペットと生活をしたことがある人なら、痛感すると思いますが彼ら彼女らは、言葉を越えたバディであり、温かい存在であると思います。京都の街を舞台に、猫を処方する不思議な病院との出会いが主人公たちのささくれた心を癒してくれます。元々、犬派の私でしたが縁があって猫を飼った経験があります。愛猫はいつもそばにいてくれました。涙を流した夜も、悲しみで胸が押しつぶされそうだったあの日も、いつもあの子は私と一緒でした。そんな苦く甘い思い出を思い出しながら読みました。今でも大好きです。そう伝えたくなる一作です。
永遠のバディ、それはかけがえのない存在。唯一無二の存在。また会いたくなる存在でしょうね。
私に猫の処方箋が来るのはいつになるのでしょうか。そんな想像をしながら楽しく読み終わりました。
片をつけることから始まる
片づけは好きですか。私は好きです。しかし高校生くらいまでは、いわゆる汚部屋で生活していた部類でした。物にあふれた自室、狭いスペースの中に押し込まれた数々の物たち。安くて可愛いからという理由で集めた細々したものたち。満ち足りすぎているほどの物があるのにも関わらず、物事が上手くいった記憶があまりありません。
親元を離れてから、片づけを本を通して初めて学ぶことになりました。図書館の片づけ本や掃除のテクニックに関する棚の端から端までを読破しました。自分の考え方や生活スタイルに合うものを探し、試しては失敗し、時に成功しを繰り返して、ようやくここまでたどり着きました。
ここというのは、
「自分が無理せず、日々の中で継続できる片づけ」ということです。
もう一つ言うならば・・・
「自分が持てる物の適正量を知り、納得して所有することがでいるようになった」ということでもあります。
今月の片づけ本は2冊。
読み放題プランで読了。様々な片付けハウツー本を読んできましたが、本書はイラストや図がとてもわかりやすく直観的な理解が進みました。片付いた部屋でお茶を飲みながら、読書をする時間が最近の私の一番お気に入りのひとときです。海外移住に伴って、持ち物の9割を手放しました。実はそれだけ手放しても、困ることはありませんでした。空いたところには新しいモノが入ってきます。著者のあとがきにもそのようなことが書かれていました。これからも、スッキリとしたお部屋と気分で過ごしていきたいと思わせてくれる一冊です。
持ち物の9割を手放すとどうなるか、これについてはまた違う記事を起こして書いていきたいと思っています。
片づけ界のエキスパート
私の中では、こんまりさんです。片づけについて本で学び始めたのも彼女の作品が一つのきっかけでもあります。
ペラペラとめくりながら楽しむ本です。私が子供の時にすでに彼女は成人していたのですが、見た目の変わらなさにびっくり(@_@;)掃除や片付けをする前に読むと、スイッチが入りますね。私は実をいうと、ちょこちょこ断捨離するタイプなのですが、そんな背中を後押ししてくれます。装丁もきれいなので、飾っておくだけでも気分があがりそうです。ちなみにどうしてもこの本が欲しくて、日本で買って送ってもらいました。
アウトプットから見えること(おわりに)
読書メーターやこのnoteでの読書感想記録(アウトプット)を継続することで見えてきたことがあります。
①読書傾向がわかる
②自分が必要としていることがわかる
③生き方の軸を振り返ることができる
①②は相互に関連していることでもありますね。そして、③については以下の記事もご覧いただければと思います。
さあ、いよいよ今年度も残すところ4日となりました。人事異動があり新しいメンバーとの出会いが待ちかまえています。ほんとうの出会い、ほんとの出合いどちらも大切にしていきたいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
いいなと思ったら応援しよう!
![家出猫](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/125832003/profile_6947ee26a74a32e44be093ad4f0b17ee.png?width=600&crop=1:1,smart)