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エッセイ

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自分の心の内側、書き言葉でしか表出できない気持ちを表しています。
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記事一覧

街の灯りが変わるとき

 師走を待ち望む風の音が、私の耳をかすめるとき、街の灯りが変わるように、私の中の灯りもま…

家出猫
2日前
3

日常の幸せとはこういうことである

 雨の前の湿気を帯びた銀杏並木の絨毯を踏みしめて前へ進む。しばらくすると、前を行く私と年…

家出猫
8日前
3

今日を生きること

 東の地に住む人から、朝日の写真が送られてきた。  私の住むところは、まだ夜明けではない…

家出猫
2週間前
9

11時11分

 ふと時計に目をやると、11時11分だった。  さっきもらって食べたお菓子のくずがビニール袋…

家出猫
1か月前
5

書くことは孤独である

 秋、バスの車窓から、眺める景色が日本とは違うものであることに慣れてしまった時、ある意味…

家出猫
1か月前
13

20歳の夏と忘れられない一言

 夏とは言え、避暑地であるその街の駅のホームはひんやりとしていた。夜明け前、午前5時。人…

家出猫
3か月前
11

ネットがあるから本を読まなくていいではない

 今となっては懐かしい思い出なのだが、三度の飯より本が好きな子どもだった私は、文字を見ることがそもそも好きだった。一番古い記憶として残っているのは5歳くらいだったと思うのだが、母と銀行に行った際のことである。  窓口の壁に貼られた「お知らせ」の「知」の字をどのように読むのか聞いたことが思い出される。すでにひらがなをマスターしていた私にとって「知」というのが、ひらがなに該当しないことに気づいたのだった。  さらに、問題は食事中も「文字を読むことをやめることができなかった。」

お気に入りの庭を作る夢を忘れてはいない~読書から輝きだす小さな世界~

 子どものころに住んでいた家は、家の四方が庭に囲まれていた。言い換えると、中庭部分が家部…

家出猫
4か月前
7

2024年の半年をふりかえって~自己分析で自分を高める~

 みなさん、こんばんは。そしてお疲れ様です。早いもので、2024年も折り返し地点にいます…

家出猫
4か月前
8

Life is changing〜ライフは変化するからこそいいのである〜私の人生狂騒曲と心の複数…

 今の私は、イエローでもなくホワイトでもなく、透明に近いかもしれないなあと思う時がありま…

家出猫
5か月前
5

先延ばし癖をなくす方法~自分と周りの実体験より~

 今日は、タイトル通り「先延ばし癖をなくす方法」について考えたいと思います。みなさんの生…

家出猫
6か月前
11

何事も遅いことなんてない~新しい音色に出合う旅~なりたい自分を目指して~

 大人になってから始めたことに「ピアノ」がある。しかし、ピアニストになりたいわけでも、コ…

家出猫
6か月前
7

選択の連続の中で

 こちらの記事を読ませていただき、自分自身の人生の選択のことをふと思い出した。  私の人…

家出猫
6か月前
10

なぜ学ぶのか、私は何に向かうのか。

 就職してからも、自慢ではないが勉強をしなかった日はなかった。  自分の心臓の、腹の奥底から湧き上がるマグマのような何かが私を突き動かしていた。  それは、知的好奇心とできるようになりたいという純粋な気持ちである。  今もその動力源は変わらず、懸命に学び続けている。  しかし学び続けている中で、学習対象の知的理解以外にわかったことがある。  それは、たとえ学んだことが跡形もなく消し飛んだとしても、その後には 自分の心の広がりだけは残るのである。  私はきっと、こ