ネットがあるから本を読まなくていいではない
今となっては懐かしい思い出なのだが、三度の飯より本が好きな子どもだった私は、文字を見ることがそもそも好きだった。一番古い記憶として残っているのは5歳くらいだったと思うのだが、母と銀行に行った際のことである。
窓口の壁に貼られた「お知らせ」の「知」の字をどのように読むのか聞いたことが思い出される。すでにひらがなをマスターしていた私にとって「知」というのが、ひらがなに該当しないことに気づいたのだった。
さらに、問題は食事中も「文字を読むことをやめることができなかった。」