「料理の四面体」:本を読む生活
「おいしそうな本」という言葉で思い浮かぶ一冊があります。
所詮「字の書かれた紙の束」でしかないものに、「おいしそう」なんて形容詞がふさわしいのかどうかはともかく、読んだだけで、食卓の香りや盛り付けられた食べ物の光景、さらにはその味までもが頭に浮かんでくるようなものがあるのだと思います。
大学生のころに出会ったこの一冊は、まさにぼくが思う「おいしそうな本」のひとつです。
この本では、世界各地の料理に見られる「法則」や、国や地域が変わっても普遍的に存在するであろう原理・原則