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映画【約束の宇宙】山崎直子さんに触発されてジェンダーと夢について語ってみた

※トップ画は宇宙飛行士の山崎直子さん。©NASA

☆映画『約束の宇宙(そら)』公開!

4月16日に、映画『約束の宇宙(そら)』が公開されました!✨

フランス人宇宙飛行士のサラは、ドイツの欧州宇宙機関(ESA)で、長年の夢だった宇宙へ行くことを目指して、日々訓練に励んでいます。物理学者の夫トマスとは離婚し、7歳で学習障害をもつ幼い娘ステラと2人で暮らす彼女は、努力が実って「プロキシマ」というミッションのクルーに選ばれます。

大喜びのサラでしたが、このミッションに旅立てば約1年もの間、娘と離れ離れになってしまいます。ステラを残し宇宙へ飛び立つ日まで、わずかにあと2ヶ月。過酷な訓練の合間に、娘は母と「打ち上げ前に2人でロケットを見たい」と約束します。はたして母は約束を果たし、無事に宇宙へ飛び立てるのでしょうか。

…あらすじ書いているだけで泣けます😭

監督を務めるのは、『裸足の季節』の脚本が絶賛されたアリス・ウィンクール監督。自身も幼い子供を持つ彼女が、宇宙飛行士という特殊な環境で働く母親と、その子供との特別な関係に焦点を当て、お互いを想い合うあまりぶつかり合い、愛しさも寂しさも経験し成長していく親子の物語を誕生させました。

「宇宙飛行士」が主人公の作品はたくさんありますが、女性飛行士の視点で訓練や宇宙へ飛び立つ心理、仕事と家庭の両立などを描いた作品はなかったように思います。「学習障害をもつ子」や「シングルマザー」という設定を採用し、現代的課題をたくさん盛り込んだ意欲作です。

撮影は欧州宇宙機関(ESA)の全面協力により、ドイツ、ロシア、カザフスタンの関連施設で敢行され、宇宙飛行士の知られざる世界をリアリティあふれる映像でスクリーンに表現されています。そして音楽は世界で活躍する坂本龍一さんが担当しています。

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画像は公式サイトより。

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☆スペシャルアンバサダーに宇宙飛行士の山崎直子さん!

『約束の宇宙』のスペシャルアンバサダーを務めるのは、宇宙飛行士の山崎直子さんです。

山崎直子さんは2010年にスペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)でロボットアームを駆使した様々な作業を約15日間、行いました。2010年当時は女性の社会進出の象徴とも言われその点も話題になりました。

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※男女共同参画を担当する政務三役、男女共同参画会議有識者議員などが署名した男女共同参画のシンボルマーク入りの旗は、公式飛行記念品の一つとして山崎直子さんの手により宇宙にも携行されました。帰還後、宇宙空間への飛行証明書とともに男女共同参画局に返却され、女性の新たなチャレンジを象徴するものとして広報啓発活動などに活用されました。いちばん上の署名は2010年当時の民主党・鳩山由紀夫政権下で少子化・男女共同参画大臣を務めていた福島みずほ・社民党党首のもの。

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※旗に署名をした福島大臣と大島副大臣(いずれも2010年当時)

🌹<併せて読みたい!>


宇宙飛行士であり、ふたりの娘の母親でもある山崎直子さん。まさにこの映画のスペシャルアンバサダーにふさわしい存在です!

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🐣<推薦コメント>🐣『約束の宇宙』公式ページより引用)

宇宙から帰還したとき、そよ風や緑の香りに感動しました。当然のようにある空気や、身近にいる家族も、決して当たり前ではなく、とても有り難いと。完璧な宇宙飛行士なんていない。完璧な親も。周囲に支えられていることに感謝し、子供も大人も葛藤しながら成長していくのだと、心を照らす星は、案外身近に、当たり前と見過ごしてしまいそうな中にあるのだと、気づかせてくれる映画です。

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☆「ママさん宇宙飛行士」と報道するのはやめて!

向井千秋さんが日本で初めての女性宇宙飛行士として選ばれたのが1985年で、それから14年後の1999年に山崎直子さんが選ばれています。

山崎直子さんは、自身が「ママさん宇宙飛行士」と報道されることが多く、できればやめてほしいと伝えていたそうです。子どもを置いてロシアに単身で訓練を受けに行ったときに周囲から「大丈夫なの?」と言われたこともあるそうです。

子持ちの男性が宇宙飛行士になったときに、わざわざ「パパさん宇宙飛行士」とメディアは伝えるでしょうか。男性の宇宙飛行士に対しても「大丈夫なの?」「子どもを置いていくなんてかわいそうだ」などと糾弾するのでしょうか。

映画の中で、サラが宇宙飛行士に抜擢されたときに、ベテラン宇宙飛行士に性差別的な言動をとられる場面が描かれています。2019年に、世界でも先進的なヨーロッパで制作された映画においてすらそうなのですから、向井千秋さんや山崎直子さんの心痛は察するに余りあるものがあります。

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※参考:イギリスの経済誌「エコノミスト」が女性の働きやすさについて、主要な29か国を評価しランク付けしたところ、日本は下から2番目の順位にとどまりました。NHK

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☆夢を語るときも「公助」を求めよう!

さてこの記事は、noteでお互いの夢を応援しあう「夢と応援をつなぐ - noteEXPO2021 『愛・note博』」への参加も兼ねています。

日本では「夢を語る」「夢を叶える」という文脈において、「自分が頑張る」とか「みんなで支え合う」といったことは美談とされる一方で、社会に対して声を上げようとするとこっぴどく叩かれる風潮が根強くあると思います。

端的に言えば、自己実現にも「自助・共助」ばかりを強いられ、「公助」を求めようとすると煙たがられるのです。

しかし、日本以外のほぼすべての国では当たり前にできる選択的夫婦別姓すらままならず、医師になろうとすれば女性であるというだけで大幅に大学入試で減点され、女性にばかり「育児」を押しつけられて大手コンビニチェーンで「お母さん食堂」という名前の企画が通ってしまうような国において、女性の「自助・共助」だけで夢を叶えるのは私はかなり厳しいと思います。

⚠️オリンピックに参加する資格がある国の中で、選択的夫婦別姓が認められないのは日本だけである、と立憲民主党・辻元清美議員の質疑に対して丸川珠代大臣が答弁しています。


ちなみに私の夢はたくさんありますが、そのうちの一部を記せば、

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🌹ジェンダー平等でハートフルでピースフルな社会の実現

🌹各自の選択が尊重され、多様性を認め合える社会の実現

🌹こういう記事を書いてもクソリプが1つもこない社会の実現
(
将来的には、わざわざこのような記事を書く必要がそもそもない社会の実現)

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まだまだたくさんありますがとりあえず、コぺルくんがお嬢さんに「日本にいてもしょーもないから北欧に移住できるように語学とかプログラミングとかしっかりやりな」とアドバイスしなくてもすむような日本にしたいと思います。

…少々皮肉が利き過ぎましたか?😝


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☆おわりに

というわけでこの記事では、シングルマザーが幾多の困難を乗り越えて宇宙飛行士という夢を叶える、『約束の宇宙』というステキな映画をご紹介しながらジェンダー論と私の夢について語りました。

…まあ私が語ったのは夢そのものというか、女性が夢を叶えるための準備段階に本来は過ぎないモノです。それでも、私が生きているうちに実現できるかどうかは見通せません。はたして私は、日本に女性の首相が誕生したり、国会議員や東大生の過半数が女性になったりする瞬間を目撃できるでしょうか。

この手の話をするときに私はいつも、『晴れ、時々くらげを呼ぶ』(鯨井あめさん著、講談社)という小説を引き合いに出します。詳細はぜひこちらの記事をお読みください。


私が「日本を男女平等でハートフルでピースフルにしたい」と願うことは、もしかしたら小崎優子がくらげを呼ぶのに似ているのかもしれません。

そんなことしたってくらげなんか降るわけないし、世の中ちっとも良くなんかならないよ、と冷笑系の方は言うかもしれません。

それでも私はその名のとおり優しい子で在りたい、優しい社会で在ってほしいと願うから、今日も私は空に向かって、「くらげよ、降ってこい!」と叫んで生きていくのです。


最後までお読みいただき、真にありがとうございました🙇‍♀️今後もがんばりますので励ましのスキ・コメント・フォロー・サポート・おススメ・記事の拡散などしていただけますとめっちゃ嬉しいです。フォローは100%返します。今後とも有益な情報発信に努めますので応援よろしくお願いします🙇‍♀️またねー💕

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🔖<おススメ図書>🔖


🎵<謝辞>🎵

「夢と応援をつなぐ - noteEXPO2021 『愛・note博』」についてはMiwaさんに教えていただきました。宇宙に行く夢を実現したサラのように、Miwaさんの夢も叶うように心から応援しています。お互い頑張りましょう!


「夢と応援をつなぐ - noteEXPO2021 『愛・note博』」についてはこちらもどうぞ。


🌸🍃この記事の執筆者、Gender Partnerは、コペル&アヤでした🐣


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We love note. And we will make Japan and the world gender equal, heartful and peaceful!💕

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