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1人1台の端末をどう使うか。改めて考えてみる。

GIGAスクール構想で、
児童生徒に1人1台端末が配布されて数年が経過した。
さて、以前の授業と大きく変わった部分は何だったのだろうか。

この変わった部分を意識できているか、いないかで、
今後の授業の幅が、授業の質が大きく変わってしまうだろう。

そこで、改めて考えてみたいと思い、
思考の過程をここに残しておきたいと思う。

<1人1台端末が配布される前>

授業の形態:教師主導型
話し合いの形態:グループ
端末の活用:教師が端末を使って、視覚教材を見せる

<1人1台端末が配布された後>

授業の形態:教師主導型・生徒主導型など
話し合いの形態:クラス全体・ペア・グループ
端末の活用:
 児童生徒が自ら必要な時に、様々な用途で使用。
 教師は、児童生徒に端末の使用方法等を見せる。


◇授業の形態が多様化

1人1台端末が配布される前の授業は、どうしても教師が主導する必要があったように感じる。
しかし、今は、児童生徒は様々な情報にアクセスできるようになった。
児童生徒は、自分の力で問題を解決する力を手に入れたとも言えるだろう。

これが大きな違いであると思う。
様々な情報の中には、
インターネットの情報、学校図書館の書籍の中の情報、
もちろん、クラス全員の考えや感想、意見なども含まれる。

児童生徒が自分たちで課題を解決することが可能になり、
生徒主導型の授業も行うことができるようになった。
⇒ 授業の形態が多様化した。


◇話し合いの形態について

グループからクラス全体やペアなど多様な形態へ

1人1台が配布される前は、
どうしてもグループでの話し合いを行う必要があった。

これは、主に2つの理由がある。
1人1人の考えを伝えあうには、最大4~6人程度が限界。
クラス全員の考えを発表することは難しく、6グループ程度の発表が限界。

しかし、今は、
クラス全員の考えを短い時間で共有することが可能である。
(例えば、スプレッドシートにそれぞれの考えを書いてもらえばよい。)

一本の矢では折れやすいが、三本の矢では折れにくい。
これが、クラスの人数分の矢になるのだから、大きな力が生まれる。

実際に、クラス全体の考えを一気に知ることは、
(今までは体験したことのない程の)
非常に多くの発見がある。
そして、新たな興味や議論が生まれやすくなる。

これは、1人1台端末がなければ、味わうことのない体験だと思う。
さらに、児童生徒が一人一人自分たちで協力して課題を解決できたら、
それはまさに 生きた体験であり、
大きな成功体験になるのではないだろうか。

また、ペアで話し合いをすることも有効だと考える。
ペア話し合ったことを、クラス全体へ共有するイメージである。
※ペアで話し合って終わりではなく、
ペアで話し合った考えをクラス全体に共有することが大切です。

ペアで活動することで、
端末の操作が不慣れな場合や
一人では考えを表現することが難しい場合もお互いにサポートできる。
他にも、
協力して何かを成し遂げる経験をしたい時や
対面して話をする機会を設けたい時など、
個別に活動する方法では経験できない体験を作り出すことができる。

もちろん、
教師主導で、知識や技能を教え込むような授業も必要だと思うし、
生徒主導型で、考えを共有したり、話し合ったりする授業も必要だと思う。

また、
教師主導で、考えを共有することもできるし、
生徒主導で、知識や技能を習得する授業もできる。

1人1台端末を活用して、
学習の仕方に幅ができたと感じる。
授業者として、GIGA端末の活用を探り、
よりよい授業ができる。
ワクワクする時代だと思うんだけどなぁ。

皆さんは、どうでしょうか。

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