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芝を刈るひと
夜、ゴルフ練習をしている人を時々みかけますが、その人のことではありません。
(目立たないように端っこでやっているのでそれはそれで可笑しいのですが。。)
公園の芝刈を請け負う方の話です。
その職人さんは、年の頃七十歳といった方で、一人で軽自動車を乗り付けて、芝刈機を降ろして慣れた感じで作業を進めます。
多分私がいつも同じところをグルグル回っているのでバターにならないか心配になったのでしょう。
「いつも歩いているんですか?」と声をかけてきました。
「平日は大体この時間に歩いてます」と答えつつ、「お一人で大変ですね」と返しました。
職人さんは私が変な人ではないとわかると饒舌になり、いろんな事を教えてくれました。
●造園業には若い人が入ってこないので一人でやらざるをえない。でも楽しいよ。
●前の受託者が駄目で、自分が担当してから芝の管理がマシになった。
○昔、高校の造園科で講師をやったことがある。教えてあげようか?
実際、キウイの枝の剪定の極意を学びました。
文章にすると自慢話のように聞こえますが、嫌味には聞こえず、「天職」についている人からいい話をきき、自分の心に少し火がつきました。
正月に、NHKテレビで、「プロゴルファー 青木勲」の番組をやっていました。
松山英樹が去年マスターズを獲りましたが、それまでもっともメジャー制覇に近づき「世界のアオキ」と呼ばれていた人です。
やはり、番組で「ゴルフが天職」と言っていました。自分の心に少し火がつきました。
自分は何十年も働いていますが、同じ組織の中で部署とポストが変わるだけで、天職と思ったことはありません。
「組織人」として、毎日、様々な問題をクリアしてゆく訳ですが、植木屋さんが言うところの楽しいと他人に言える境地に達してはいません。
そういえば、散歩も別に楽しい訳ではないな。心地いいですが。別に楽しくなくてもいいのかな。天職とはなんだろう。
「サラリーマンは、気楽な稼業ときたもんだ」と言われて内心は「コンチクショー」と思っても、ニコポンで返してしまう自分がいます。格好よくないですね。でも、いいんです。お金に頭を下げているのですから。組織人だと、問題自体がクソどうでもいい場合も多いけれども、解決されていくことだけは間違いないのです。
それでいいのだ?
いつか職人になれるよう投稿を続けるほかありません。天職になるといいな。
歩いてもアイデアがでなくなる日(そう遠くないかも。。)までに、なりますが。。