見出し画像

【映画】 フード・インク (Food, Inc.)2008

フード・インク (原題: Food, Inc.) 2008年

あらすじ
体にいいオーガニック・フードとスーパーに並ぶお手頃価格の“フード"。
同じ食品でも価格にこれほど差があるのはなぜなのか?
その理由は農業が巨大企業になってしまった異常な食事情にあった……。
地平線まで続く巨大なとうもろこし畑や、飛行機を使って一瞬で散布する農薬。世界最大級の精肉工場のベルトコンベアーで処理されていく牛や豚。
アメリカサイズのダイナミックな農業スタイルはより安く、効率よく食べ物を収穫するためのもののはずだった。
しかしそれが生み出したのは、数社のみが莫大な利益を得る業界のおかしな構造と、“遺伝子組み換え食品"の問題、さらに低所得者層に集中する糖尿病、相次ぐ食中毒という数々の大いなる闇だった。


メインテーマは牛肉の危険性。
牛肉は大腸菌O-157やアルツハイマー型認知症の原因であるという。

草食の牛に安く直ぐに太るからとコーンを食べさせると、大腸菌が耐酸性を持つようになり、大腸菌が進化し突然変異を起こす。それが大腸菌O-157。


”不思議と安い食品”の裏側には何があるのか?
”不思議と安い輸入牛肉とは?”。
莫大な輸送コストがかかっている筈のアメリカ産牛肉にオーストラリア産牛肉のオージービーフが安全か?。
アメリカ人もオーストラリア人も口にしない”不思議と安い輸入牛肉”…。


本作では、低所得者層の"安い加工食品"(=1ドルのハンバーガー等)にも焦点を当てている。
例えば、4人家族の朝食の場面。
家族4人で車でドライブスルーへ行き、車の中で食べたメニューがこれだ。
・チーズバーガー5個
・チキンバーガー3個
・スプライト2本
・ドクターペッパー2本
合計11.48ドル(約1300〜1500円)
家族4人1,500円で外食をしようとするとアメリカでは難しいと思う。
だがしかし、自宅で手作りの食事を用意するには十分な金額では?
1ヶ月の食費を計算すると1033.2ドル(約12万円)だぞ。


このような首を傾げるような強引な誘導表現も所々見受けられる。
ドキュメンタリー映画というよりも、ニュース特番に近い構成の映像だった。








第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネート
2011年エミー賞受賞。
アメリカでは公開翌週に上映館が20倍となり、日本でもロングランヒットを記録。衝撃のフード・ドキュメンタリー。
「ファースト・フード・ネイション』の元となった「ファーストフードが世界を食い尽くす」の著者エリック・シュローサーがプロデュースした問題作。
アメリカでは農業の工業化問題の第一人者と言われる彼と、監督のロバート・ケナーとが、実に6年もの歳月をかけ完成させた。「食をめぐる問題」というテーマは、日本でも劇場公開時から今もなお注目を集め、鑑賞され続けている。
私たちが、今、本当に食べたいものは何なのか?観れば必ず今日のごはん選びが変わる、フード・ドキュメンタリ―。

いいなと思ったら応援しよう!