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静岡県、裾野市でジェンダーについて向き合うわたしのMAP
このnoteは、「ジェンカレ」を修了したゼミ生たちのプログラム中とその後の活躍を紹介するインタビュー企画。
それぞれが日々感じる違和感を出発点に、ジェンダー平等社会の実現に向けて歩み続けるゼミ生たちのストーリーを紹介します。
【あみのプロフィール】
静岡県裾野市出身の立教大学に通う大学生。
地方のジェンダーギャップ、GBV(ジェンダーに基づく暴力)などのジェンダー課題関心がある。
Q1. なぜ、ジェンカレゼミ生になろうと思ったのかを教えてください
実際にジェンカレに参加した理由は、大きく分けて2つあります。
1つめは、わたしが生活している「ジェンダー不平等な社会」について理解を深めたいと思ったからです。ジェンカレでは、社会・経済・政治などの分野で「ジェンダー平等」に向けて活動をしている講師の講義があります。そのため、「ジェンダー不平等な社会」の枠組みを捉えることができると思いました。
もう1つは、ジェンカレゼミ生としてMAP(My Action Plan)の計画と実践に挑戦したかったからです。講義で学んだこと、考えたことを知識として蓄えるだけではなく、「自分なりにジェンダー平等な社会を目指して」行動するプロセスを経験することで、「世の中変だよな」とモヤモヤしているけど、なんにもできない自分から変われるのではないかという期待がありました。
また、一連の活動を通じて、ジェンダーに興味関心のある同世代のゼミ生と話してみたかったのも参加の決め手の1つです。
Q2. ゼミ生になって良かったと思うことを教えてください
まずは、講義を通じてジェンダー不平等な社会の仕組みについて、社会・経済・政治などの分野から理解できた点です。具体的には「どうしてジェンダー不平等な社会が成り立っているのか?」「現在のジェンダー平等に向けた国際的な動向、日本国内の動向」「ジェンダー平等な社会に向けてさまざまなアプローチをしている先輩たち」などを知ることができました。講義を通じて、それまでバラバラに捉えていたジェンダー課題たちが「ジェンダー不平等な社会構造」に根本的な原因があるという、共通点があるのだとわかるようになりました。
また、ゼミ生同士、メンターさん、事務局の皆さんなどとの緩やかな繋がりもとても心地よかったです。特に、MAPの準備期間は「わたしには一体何ができるのだろうか?」と自問自答したり、個人作業が多かったため孤独だと感じる場面がありました。そんな時に、グループになったゼミ生同士でオンライン上で集まりお互いに励まし合っていました。それだけではなく、MAPの準備にはメンターさんが伴走してくれたのがとても心強かったです。相談やアドバイスだけではなく、協力者を紹介していただく等のサポートもしてくださりました。ジェンカレ修了後も、そうした応援されている、応援している関係は続いています。
ジェンカレの活動を通じて「自分は一人ではない」と思えたことが、その後の行動のモチベーションになっています。
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Q3. 学びになった、興味深かった講義やプログラムを教えてください。
全ての講義が非常に学びの多いものでしたが、その中でも特に影響を受けた講義を3つご紹介します。
①林伴子さんの「結婚・家族とジェンダー」
この講義を通じて、理解者を増やすためには、自身の経験や思いだけではなく、統計や調査などの客観的な事実で裏付けを行いながら主張することの重要性を学びました。
エビデンスベースでの対話を通じて、ジェンダーを自分ごととして捉えて理解・協力してくれる人たちを増やしていきたいです。
②松岡宗嗣さんの「LGBTQ+-ジェンダー・セクシュアリティの多様性-」
この講義からは、中心を作らずに緩やかに大きな連帯を築くことの重要性を学びました。異なる経験を持つ人々が、「ジェンダー不平等な構造」を変えるために行動し続けていくこと、そして、多様性を尊重しつつ共通の目標に向かって協力する姿勢を持つことが重要だと感じました。
③山口のりこさんの「Gender Based Violence」(ジェンダーに基づく暴力)
この講義はとても印象に残っています。ジェンダーに基づく暴力の深刻さとその影響について深く考えるきっかけとなりました。
DVは、ジェンダー不平等な価値観が凝縮された結果、個人的な親密関係で生じる暴力であり、加害者も被害者も増やさないために未然防止教育が必要だと理解しました。
そして、わたしにとって、この講義が特別な理由はもうひとつあります。DV被害の当事者としてMAPに取り組んでいたゼミ生の存在です。彼女の話を聞いて、自分にできることに取り組んでいきたいと思うようになりました。
その後わたしは、山口さんが運営している一般社団法人アウェアの「デートDV防止プログラム・ファシリテーター」となることで、未然防止教育を、地域に根ざしながら多くの人に届けようとしています。
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Q4. ジェンカレで作成したMAP(My Action Plan)について詳しく教えてください
「静岡県・裾野市を拠点に、地域でジェンダー平等に向けた活動・発信をしていく」というMAPを作成しました。地方のジェンダーギャップを私自身どうにかしたいと思っており、この問題に自分なりに向き合いたいという思いを込めています。
MAPの課題設定の背景には、「地方からの若者の移動にはジェンダーギャップが関係している」という現状があります。約8割の都道府県において、若者層の中では女性の方が男性を上回って移住しているというデータがあります。このように地方からの若者の移動はジェンダーによって偏りがあります。若年女性が地方からの移住を決めた理由としては、進学や就職だけではなく、以下のようなジェンダーギャップに関する理由も多く挙げられています。
性別によって固定された役割を強く期待されることに息苦しさを感じる
具体的には、「男は仕事、女は家庭」などの伝統的な価値観など
実際にわたしが居住する静岡県裾野市の意識調査では「男は仕事、女は家庭」という考えについて、男性49.6パーセントが賛成 女性56.3パーセントが反対しています。今でも、根強く性別によって固定された役割を強く期待される現状です(裾野市意識調査 2018)。
最近ではニュースや、「地方女子プロジェクト」「都道府県ジェンダーギャップ指数」などのプロジェクトを通じて、地方の根強いジェンダーギャップについて、当事者の声、客観的事実が明らかになりつつあります。 こうした流れを踏まえて、わたしは全国規模で同じ関心をもつ人たちと繋がりつつ、都道府県、地域レベルでの活動を展開していきたいと考えています。なぜなら、地域ごとに置かれている状況は異なるからです。これからはもっと、地域に根ざした活動がこれからはもっと重要になっていくのではないかと展望をもっています。
以上が、出身地である静岡県、特に裾野市でジェンダーについて活動・発信できる人物となるMAPを実践している理由です。
Q5. ジェンカレ中に取り組んだアクション(トライしたこと)を教えてください。
地域の大人にジェンカレのMAPの内容を話す
若年女性へのヒヤリング
裾野市男女共同参画推進委員への応募
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Q6. ジェンカレ終了後から現在までに取り組まれていること、取り組みたいと思っているアクションがあれば教えてください。
今までに取り組んでいること、これから取り組むことは以下の活動です。
相模原女子大学、白河桃子特任教授の公開講座にてMAPの発表
裾野市男女共同参画推進委員としての活動の幅を広めていく
デジタル裾野研究会でコラボレーションをするする
静岡県内の男女共同参画推進センターとの協働
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Q7. ジェンカレゼミ生になる前の自分、またはジェンカレ中の自分に声が届くとしたら、何を伝えるか教えてください。
MAP作成過程で、思うように作業が進まずに落ち込んでいた自分に伝えたいことがあります。
完璧を求める必要はないので、「自分にできること」と「自分が取り組みたいこと」の2つが両立できて楽しく活動が続けられるような内容にしてください。
今のわたしは、静岡県、裾野市で活動を続けていてとても充実しています。
Q8. あなたが思うジェンカレの魅力を教えてください。
ジェンカレの活動を通じて、「自分は一人ではない」と感じることができました。多様なバックグラウンドや関心を持つゼミ生、さまざまな分野で活動しているメンターさんや講師の方々など、多くの先輩方と出会えたおかげです。
また、構造的にジェンダーについて学び、自分なりにアクションを起こした経験は、「自分にもできることがある」という自信につながりました。
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3期目ゼミ生・聴講生募集中
現在ジェンカレでは、「ゼミ生(申込締切:2024年8月18日23時59分まで)」「聴講生」を募集しており、講義の詳細、及び募集要項は下記リンクよりご覧いただけます。https://gencollege.org/
説明会アーカイブ動画
第1回目:https://youtu.be/J_xH6Sc5vV8
第2回目:https://youtu.be/Zr9tJP8hsSY
第3回目:https://youtu.be/dlXZ-UfyIfc
第4回目:https://youtu.be/rHJX0oeQ3lE
第5回目:https://youtu.be/HFcJXv1ieGk
第6回目:https://youtu.be/1uixO-Jz85o
ジェンカレに参加する方法は2パターン!
■ゼミ生
・学ぶだけで終わりにせず、ジェンダー平等の実現に向けて一歩踏み出すことができる・講義だけでなく、合宿やメンタリング、じっくり深く学ぶためのゼミ生限定コンテンツなど、ジェンカレが提供するコンテンツを堪能できる
・対象年齢:15〜29歳
・その他:減免制度あり
・申込み:https://forms.gle/nANgrznrRMv9XiEu6 (2024年8月18日(日)23時59分まで)
■聴講生
・ご自身の興味関心にあわせてお好きな講義(座学部分)を聴講できる
・年齢や居住場所に関係なく受講が可能です。
・カリキュラム:講義の一部(90分間)
・対象年齢:年齢制限なし
・申込み:https://gencourage2022.peatix.com/events (先着順のため、定員に達し次第終了)
特に30歳未満の方には、ゼミ生向けのカリキュラムが非常に充実しておりますので、ゼミ生をお勧めいたします!
ジェンダー平等の実現に向けて、共に学び、一歩踏み出しましょう!
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最後までご覧いただきありがとうございます!
ジェンカレは、各分野のトップランナーの講義やワークショップを通じて、ジェンダーについて包括的かつ構造的に学び、受講生がジェンダー平等の実現に向けて行動することを目指すサードプレイスです。
\ まもなくジェンカレ3期募集開始予定! /
各種SNS(X / Instagram)では、気軽にご参加いただけるイベントなどの最新情報をお届けしています!
ー 寄付のお願い ー
ジェンカレは全国でジェンダー平等の実現するための次世代リーダーを育成しており、各フィールドで活動を続けています。特に地域での取り組みとしては、受講生のうち5名が地方公共団体各種審議会委員に就任しています。
今後も全国でジェンダー平等の実現を目指す若者を育成するためにご支援いただけますと幸いです。
①寄付サイトより寄付:https://syncable.biz/associate/gencourage
②銀行振り込み:
銀行:かながわ信用金庫
支店:浦賀支店
口座番号:1267153
口座名義:一般社団法人GENCOURAGE