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『恋できみが死なない理由』人間である自分はさみしいけれど、愛おしく感じられる【読書感想文】
最果タヒさんの作品にハマっている。
詩集を読んで、「なんだかわからないんだけれども、あぁ素敵だ」って思った。
少し棘のある言葉も、なんだか愛おしさの裏側みたいで、人間ってこうゆうことだよなって感じた。
『恋できみが死なない理由』は、エッセイ的な感じで、スルスルっと入ってきた。
言葉にすることのできなかった「あの違和感」を噛み砕いて書いてくれているみたいで、「自分以外にもそう思う人いるんだな」って安心した。
◇
私は感情の起伏が激しくてなんでも気持ちが強まりやすく深まりやすいのだけど、最近これは「心が派手」ということなんだなと思うようになった。ド派手なハート。
心の中でいつも花火大会をやっていると書いているのをみて、なんだか救われた。
私も泣いたり怒ったり、笑ったり。感情の起伏が激しくて、毎日「疲れるなぁ」って思っているけれど、毎日ドンドン打ち上げているってことかぁ笑
愛情の成就は、それを終わらせる引き金ともなる気がする。二人が結ばれたのなら後はほどけていくだけだ。だから、結ばれる手前の関係が一番、「永遠」を感じさせる。
この言葉もすごく好き。
すごく、すごくいいなって思うところがいっぱいあって、しかも息継ぎなしの長文で、書ききれない…!
◇
「愛」と「孤独」って、反対の場所にあるように思えていたんだけれども、タヒさんの言葉を読んでいると、なんだか背中合わせにいるみたいに感じる。
人間って、基本的に「愛されたい」って思っているよね。
でも、なかなか分かり合えないし、相思相愛になるって奇跡に近いことかも。
そもそも、人間は、すべてわかりあうことは不可能であるし、分かったからといって全てを許せるかと言ったらそうではない。
でも。タヒさんの言葉を読むと、「わからない」ことがあるのって、そんなに悪いことでもないのかもしれない、というのが伝わってくる。
言葉のすべてがわからなくても、言いたいことがなんなのかわからなくても、その「異物感」にときどき、ぐっときたり、むしろ嫌悪感を抱いたりする。言葉が「人」を伝える瞬間だと思った。「わからなさ」に「人」が宿る瞬間だと思った。
個人個人が自分の「孤独」の部分を愛しているのって良いことだよね?
自分を大切にしないと、誰も彼もが同じになってしまう。
誰かを愛するときって、まずは自分が満たされていないといけない。自分から他者へ目を向けるためには、まず自分を知らなければならないし、自分を愛さないといけないんだよね。
自分を見つめるための手段として、孤独の中に入っていく。
孤独って、幸せを見つけるため(幸せをお裾分けするため)の近道なのかもなって、再確認。
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