角田なおみ / 双子の母

双子のお母さんとお父さん、そのまわりのみなさまへ。多胎児家庭を応援しています。

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最近の記事

育児による心の傷を癒やす方法

2020年6月24日に起きた町田市虐待死事件を知った時、私は嗚咽のしすぎで息が止まりました。頭の中で「落ち着け、私じゃない」と何回も唱えて呼吸を取り戻した後、ドクドクと響く鼓動の中で「今日は早めに帰宅してほしい」と夫にLINEを打ちました。私は仕事が手につかなくなり早退。夫も早めに帰宅し、残った家事と子どもが寝るまでのルーチンをこなしてくれました。 その日は、事件のことを頭から追い払えず「私だったかもしれない」と勝手にシンクロ率を上げて落ち込んでいました。それでも寝れないほ

    • 悲しい事件を聞いて

      きのう、町田市で双子親による虐待死事件が起きました。事件に至るまでの過程を十分に検証する必要があると思います。これは救えた命です。 子どもの命を守る時間は、激しい疲労が積もります。お母さん一人に背負わせない工夫が大切。社会は彼女を置き去りにし、孤独に追い込んでしまった。この事件は、私たちの社会が2歳の子を死なせたのです。 祖母が経験したような親戚で協力する育児はなくなり、母が経験したような地域での子育てもなくなりました。育児環境の良い部分はほとんど取り上げられ、自然分娩崇

      • 都知事に届いた双子育児の困難さ

        2020年1月31日、小池都知事と面会する機会をいただき、多胎児家庭への支援策をスピード決定していただいたことへのお礼を直接伝えることができました。私が記者会見の中で訴えた多胎児家庭への理解と支援について、都は、今できる最善策を具体的な予算として返してくれました。 「孤独な育児がつらく悩んでいた時期がありました。私たち家族は運に恵まれて、あの時期を乗り越えることができました。ラッキーはすべての人にあるものではありませんが、都の支援策は都内すべての多胎児家庭が利用できるもので

        • 2019年の双子育児ニュース

          年末に2つの嬉しいニュースが 届きました。都知事による多胎児家庭支援への前向きな発言と、日本バス協会による双子ベビーカー乗車OKへのルール見直し表明です。 どちらのニュースも、多胎児を育てる養育者にとっては未来へつながる希望です。そして、私たちの声に耳を傾け、あたたかな眼差しで手を差し伸べてくださる方が大勢いらっしゃるという事実です。ありがとうございます。 昨年の秋、私が「多胎育児のサポートを考える会」の協力をはじめてから、わずか3ヶ月で大きな成果を見れたこと。それはおそ

          国会で審議される双子育児

          2019年12月3日(火)厚生労働委員会にて、多胎児家庭支援についての質疑、答弁がありました。詳細はこちら。 「多胎育児のサポートを考える会」代表・市倉さんが個人でアンケート調査をはじめたことが出発でした(9月24日)。私と中村さんが厚生労働省で行われた記者会見(11月7日)に立ち、その後、多くのメディアの取材を受けました。NHKのニュース9での紹介(11月7日)、東京新聞は夕刊の1面で大きく(11月19日)、日経新聞の社会欄にも取り上げていただきました(12月3日)。取材

          国会で審議される双子育児

          数字で見る双子育児

          現在、およそ100人に1人が多胎児の母親である。全体の出生数が下がる中、晩婚化による不妊治療など生殖補助医療の普及に伴い、多胎児の母親の割合は、75人に1人に近づきつつある。 未熟児の増加 多胎妊娠の50.8%(単胎4.7%)が早産、71.6%(単胎8.2%)が未熟児。早産は母親由来の免疫が少ないために病気になりやすいリスクを抱えている。 虐待のリスク 単胎児に比べて虐待死の発生頻度が2.2倍。単胎児家庭と比べると虐待死の発生頻度が4倍も高まると推定。厚生労働省が公表

          数字で見る双子育児

          新時代の双子育児を

          これは生後5ヶ月時の授乳とおむつ交換の記録です。上段は私の家族、下段は友人家族のものです。 私が双子を出産してから3年後、友人夫婦のもとにも双子の赤ちゃんがやってきました。近い友人が同じ境遇となったことがとても嬉しく、何より同じ轍を踏まないように思いつくことを全部話しました。 口酸っぱくアドバイスしたことは、母親の睡眠の大切さです。私が底なし沼にはまった根本には、まとまった睡眠が取れなかったことがあります。そのため、友人には母乳とミルクの混合育児を前提に「夫は昼仕事、

          新時代の双子育児を

          双子の妊娠がわかったら

          妊娠がわかった時、妊娠を継続できない可能性を考え、親や必要な仕事関係者に報告できたのは妊娠3ヶ月を過ぎてからでした。友人ら周囲の人に知らせることができたのは、妊娠5ヶ月後。いわゆる安定期を迎えてからのことです。安定期に入ったことで心の切り替えもでき、ようやく子どもを迎える準備をはじめました。よくあるスケジュールの王道だと思っていましたが、双子妊娠の場合は、それでは遅かったのです。 多胎妊娠は、腹囲がふくらみ妊婦らしい体型になってきた。と思うとあっという間に一般の臨月サイズを

          双子の妊娠がわかったら

          保育士のみなさまへ

          毎日の受け入れ、ありがとうございます。入園日から今まで保育士さんに感謝しない日はありません。私たち家族は、保育園の支援があってこそ今日も笑顔の一日を過ごせています。 24時間一緒の赤ちゃんとの時間がしんどくなっていた日、私たち家族の元に届いた入園通知は、希望の光そのものでした。漆黒の闇に苦しんでいた私にとっては、生きるための唯一の未来に感じました。 お迎えの時、「今日はこんなことができました。」「今日は転んでしまって、、」と園での様子を聞くたびに、私と過ごす時間よりもはる

          保育士のみなさまへ

          「ふたごノート」の無料DL

          双子育児に関わらず、育児をする暮らしの大切なことのひとつに、親(養育者)の睡眠時間の確保があります。1日2時間の睡眠が続く生活で正気を保って行動しようとも失敗してしまうのは当然です。 しかし、いざ当事者になると、このボーダーラインすら見えなくなるほどに追い詰められ、今をこなすことだけで精一杯です。 そんな時は客観的視点に立ち戻り、全体を見てください。俯瞰して見ることでSOS発信がしやすくなります。夫婦だけで頑張るのではなく、うまく周囲を頼ることも双子親の大切な役割です。

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          楽しい双子育児のために

          どうして私の乳児期(0歳、1歳、2歳)の双子育児が大変だったか。 振り返ってみると、2点にまとめられました。 1. 双子育児のリアルを知らなかった 2. 私の甘える力がなかった 双子育児のリアルを知る 多胎児家庭とは、 ・人口のわずか1%程度 ・乳児期(0歳、1歳、2歳)は余裕がない ・成長に合わせた多胎児ならではの困難がある そんなご家庭です。単胎妊婦のように潤沢な情報はなく、ケース・バイ・ケースの振り幅の広い多胎育児は、当事者が超積極的に探さないとリアルは見えてきません

          楽しい双子育児のために

          未来の双子のお母さんへ

          私は都内で双子を育てています。先日、メディアの取材を受けたものが報道されました。NHK・WEB版は、記者会見前から取材をしていただき、丁寧に紡いでくださいました。東京新聞・東京すくすくは、記者会見でのメッセージを全文掲載してくださいました。 カメラにむかって辛かった日々を吐露し、強い言葉を使って支援を訴えました。反応の多くは励ましや改善にむけてのエールでしたが、子どもを心配してくださる声も多く届きました。ありがとうございます。 会見に先立ち、子どもの前でネガティブな発言を

          未来の双子のお母さんへ