フンドーキン創業の地で堪能する 臼杵の郷土料理【うすきの街案内#1】
フンドーキン本社のある大分県臼杵(うすき)市。江戸時代に建てられた古いお屋敷や寺院が軒を連ねる歴史のある街並みは「城下町うすき」と呼ばれ、街歩きにおすすすめのスポットです。その中でも、今回はフンドーキンゆかりのお店である「小手川商店」をご紹介いたします!
160年以上前の建物で営む小手川商店
文久元年(1861年)、フンドーキンの初代・小手川金次郎が味噌・醤油つくりを始めたのが『小手川商店』です。こちらがフンドーキン醤油の創始であったと代々伝えられています。 現在では、臼杵の郷土料理の提供やフンドーキンの味噌・醤油・調味料等の販売を行っています。
ユネスコ食文化にも認定された臼杵の郷土料理を体験!
小手川商店に訪れた際にぜひ味わっていただきたいのが、臼杵の郷土料理が味わえる「みそ汁御膳」です。
臼杵の郷土料理は、江戸時代に財政難に陥ることの多かった臼杵藩に広まった「質素倹約」の精神がルーツ。食材をムダなく、おいしくいただくために庶民の知恵と工夫が集結した料理がいくつも生まれ、今もなお受け継がれているのです。
その中でも代表的なきらすまめし、黄飯、かやくなどの郷土料理や、麦味噌のお味噌汁、もっちり濃厚な胡麻どうふなどの臼杵の食を楽しむことができます♪
臼杵の郷土料理について
大分県臼杵市には、今もなお多様な食文化があることから「ユネスコ創造都市ネットワーク食文化分野」への加盟が認定されています。
(ちなみに国内の食文化分野では、山形県鶴岡市に次ぐ2都市目の加盟でした。)
古くから地質と地形に恵まれた土地であったため、水質の良さから醸造が発達したことで味噌・醤油・酒造りが盛んに。また、質素倹約の中で知恵を絞って生まれた郷土料理など、独自の食文化が発展してきた歴史を体験できる食の街なのです。
代表的な郷土料理 「黄飯」 「かやく」 「きらすまめし」
「黄飯」は名前通りの黄色いごはんです。当時貴重だった小豆の代わりに、クチナシの実で黄色く色をつけ、赤飯代わりにお祝いのごはんにしたことがルーツとされています。
こちらの御膳にもある「かやく」(白身魚や野菜、豆腐などを煮こんだケンチン汁のようなもの)を上にかけながらねこまんまにする食べ方でも親しまれています。
「きらすまめし」は名前からご飯を想像されやすいですが、刺身におからをまぶした料理です。
臼杵地方の方言で、おからのことを「きらず」、まぶすことを「まめす」と言うことから「きらすまめし」と呼ばれるようになったと言われています。
刺身の切れ端をたれに漬け込み安価なおからを混ぜてかさ増しし、刻んだネギやしょうが・特産のかぼすで爽やかな風味を加えたお酒にもぴったりな一品です。
魚の切れ端まで美味しくいただく倹約料理でありながら栄養豊富で美味しい!といいことずくしな、今もなお臼杵を代表する料理です。
歴史を感じる店内とお店ならではのお土産も!
美味しいご飯はもちろん、店内の雰囲気からも歴史を感じられるのがこの店の魅力の一つ。昔ながらのお屋敷でゆったりと郷土料理をいただくのは、当時を体感したかのような気持ちにさせてくれます。
小手川商店で食べる臼杵の郷土料理は身体が喜ぶようなやさしい味わいでありながら、質素な郷土料理と聞いてイメージする食事よりも意外にも食べ応えは満点です!
大分県に遊びに来られる際は、ぜひ臼杵の食文化を堪能しに足を運んでみてください。まだまだたくさんの魅力がある臼杵ですが、また次の機会にご紹介いたします!