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「きらら浮世伝」 版元 蔦屋重三郎 魁申し候
2025年2月2日(日)から25日(火)まで公演している
歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」
昼の部で、蔦屋重三郎が主人公の「きらら浮世伝」が上演されています。
1988年に十八代中村勘三郎さんが蔦重役で出演されました。
私は2003年の山崎銀之丞さんバージョンを観ました。
歌舞伎版が公演されると聞き
観に行ってきました!!
(前半は歌舞伎座についてなので、話について知りたい方は飛ばしてください)
歌舞伎座
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東京 東銀座にある歌舞伎座。
現在の建物は5代目
3年かけて建て替えが行われて
2013年に再開場しました。
設計は隈研吾さん
私は先代の歌舞伎座に何回か行ったことはありますが
5代目になってからは初めてです。
やっと行けました。
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とても豪華ですね。
1階にお土産屋さんがあり
(誰でも入れる)
今回の公演のグッズ、食べ物が
たくさん売っていました。
お金かけてるなぁ。
3階席からの眺め
今回、どの席で見ようか、ちょっと悩みました。
「きらら浮世伝」が観たいので
一幕見席でもいいかなぁ。
新しい歌舞伎是でもあるのかな?
(先代の歌舞伎座ではあった)
ありました。一幕見席(ひとまくみせき)
前日の正午からチケット発売。
行きたい日に取れなかったら
悲しすぎる……。
1階席でもいいけれど
ちょっと(かなり)値段がお高い。
(昔行ったときは1万円くらいだった記憶が。8月だったから?)
2月は寒いし風邪シーズン。
万が一、体調崩していけなかったら
ショックが大きすぎる。
2階席
数が少ないのに1階席の値段とそんなに変わらない
というわけで
3階A席にしました。
(B席は端っこで、席数も少ない)
チケット発売初日
頑張りました。
ブロックの端の席をなんとかゲット
1等席 18,000円
2等席 14,000円
3階A席 6,000円
3階B席 4,000円
1階桟敷席 20,000円
眺めはこんな感じ。
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花道も見えます。一応。
先代の歌舞伎座のときも感じたのですが
上の階の席は長時間見るのに向いていない作りになっています。
前の座席の間が狭い。
非常に狭い。
ここは広げてくれなかったのですね。
体格にいい人はしんどいだろうな。
私もきつかったです。
エコノミー症候群になりそう。
内陸部の席の人は
通してもらうのが大変そうでした。
あと、階段が非常に急。
高齢者の方
杖をついている方
大変そうでした。
ただこの急な傾斜?のおかげで
前の席の人の頭は
気にならないくらいでした。
(1階席はどうだろう)
あと
オペラグラスとか
双眼鏡とか
持っていると
役者さんの表情がよく見えると思います
お昼どうしよう問題
昼の部は11時開演
お昼どうする?
歌舞伎座内でも飲食は大丈夫だと思ったのですが
勝手が分からなかったので
私は、1時間くらい前に早めにお昼を取ってから行きました。
お弁当を持ってきていた人
売店で食べている人
劇場内の食事処で食べる人
いろいろいました。
かなり余裕をもって
食べられるなと思いました。
幕間の休憩時間が長かったです。
鞘當
幕間 25分
醍醐の花見
幕間 35分
きらら浮世伝 第一幕
幕間 20分
きらら浮世伝 第二幕
お弁当を買っていったほうがいいかな、と思いました。
飲み物も。
劇場内は高いです。
紙コップの珈琲400円とか
自販機も劇場価格。
ビール、ワインも売っていました。
「きらら浮世伝」みどころ
見どころを
歌舞伎総合サイト「歌舞伎美人」の
紹介ページから引用
三、きらら浮世伝(きららうきよでん)
“蔦重”の熱い魂が弾ける青春群像劇
天下泰平の世。小さな貸本屋を営みながら大きな夢をもつ男、蔦屋重三郎。時代の変化をいち早く察知し、個性豊かな若き才能を次々と見出します。ところが、質素倹約を求める寛政の改革により江戸の空気は一変し、蔦屋には財産半分没収のお仕置きが。奮闘する重三郎の熱い思いに、吉原の人気遊女お篠らが絡まり合い、遂に重三郎は起死回生の一手に出ます…。
昭和63(1988)年、銀座セゾン劇場にて、横内謙介が脚本、十八世中村勘三郎(当時勘九郎)が蔦屋重三郎を勤めた伝説の舞台が歌舞伎として装いも新たに登場。綺羅星のような若き才能を見出し、江戸文化の百花繚乱を極めた“江戸のメディア王”とも称される、“蔦重”こと蔦屋重三郎が、幕府の弾圧に立ち向かい時代を駆け抜ける――熱い魂が弾ける話題作にご期待ください。
吉原での貸本屋から耕書堂
日本橋での耕書堂
寛政の改革
写楽の役者絵
このあたりまでのお話。
大河ドラマ「べらぼう」では
平賀源内がキーマンとして出ていますが
こちらでは
恋川春町がキーマンです。
「きらら浮世伝」は現代劇なので言葉がわかる
「きらら浮世伝」は扉座の横内謙介さんの劇作品です。
「歌舞伎」と聞くと
昔の言葉、言い回しで演じるようなイメージがあるかもしれませんが
そこは問題ないです。
現代語です。
江戸弁。
「ひ」が「し」の
江戸弁。
何を言っているのかわかります。
「鞘当」「醍醐の花見」は
昔の言葉です。
イヤホンガイドの貸出があるそうで
結構耳にイヤホン刺さっている人がいました。
私の隣の人、その隣の人もしていました。
高校生も観に来ていて
「イヤホンガイドがないと、誰が誰だかわからなかったよねー」
と話していました。
「きらら浮世伝」の舞台は黒ベース
幕間の間
舞台をボーッと見ていたら
花道に黒い布をつけていました。
舞台の床も黒
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蔦重ということで
舞台が吉原が多く
夜のシーンが多めでした。(前半)
光の演出が印象的でした。
役名の付いているのは
有名な歌舞伎役者がやりますが
シーンによって
摺師、彫師、幕府の人間など
演じるのは
普段黒子として舞台を支えている役者さん(だと思う)
こちらの衣装もかっこいいです。
中央に回転する家(シーンによって異なる)が
あったり
左右が動く壁(扉あり)
舞台にもお金がかかっている。
さすが、歌舞伎。
「きらら浮世伝」 出演役者さん
配役は以下の通り
蔦屋重三郎 勘九郎
遊女お篠 七之助
遊女お菊 米吉
喜多川歌麿 隼人
山東京伝 橋之助
滝沢馬琴 中村福之助
葛飾北斎 歌之助
十返舎一九 鶴松
女衒の六 橘太郎
彫り師の親方彫達 橘三郎
摺り師の親方摺松 松江
西村屋与八郎 萬次郎
初鹿野河内守信興 錦之助
恋川春町 芝翫
大田南畝 歌六
すみません。
勘九郎さん
七之助さん
芝翫さん
くらいしか分からいませんでした。
チラシの顔写真を見て確認。
歌舞伎役者さんは
名前を継いでいくので
芝翫さんは、「中村橋之助」の印象が強いです。
そんなに歌舞伎を見てはないのですが
勘九郎さんはお父さんの声と似ていると思いました。
前半の吉原のシーンでは
若い蔦重や血気盛んな若者たち
という感じで
喧嘩っ早い
わちゃわちゃした感じをうけました。
版元になりたいのに
邪魔が入って株を買えないとか。
いまの「べらぼう」でも
版元になりたいのに!
とやきもきしているところですね。
勘九郎蔦重は
絵が好きで好きでしょうがない
でも自分では描けない
だから絵師、摺師、彫師を全力サポート
なので慕われる。
目立つので叩かれる。
でもへこたれない。
お上のからの禁止事項を
どうかいくぐって作品をだすかのアイディアマン。
今までやったことのない事を一番にやりたい。
巻き込み力と実践力がすごいですね。
七之助さんの花魁姿は
とても美しかったです。
蔦重を慕っているの
思いが届かない。
吉原から出る日の決意
振り向いてもらえないけど
やっぱり蔦重が好きで
寛政の改革後
蔦重が絶望し、弱音を吐いたときも
叱咤激励をする
そんな優しくて強いお篠さん
米吉さんのお菊さん。
声が女性。
本当は女性なんじゃないかと思うほど
女性みたいでした。
びっくりしました。
役名がないみなさんも
群衆のシーンがたくさんあり
楽しそうでした。
最後の方は皆さん顔出し。
一人ひとり見栄を切って
花道を通って退場していました。
いろんな登場人物が出てきて
だいたいこの登場人物なんだなと
わかったのですが
葛飾北斎だけは最後まで分からなかったです。
名前を一回も言っていないように思いました。
誰が北斎になったのでしょうか?
あまり書くと
ネタバレになるので
こんなところで。
大河ドラマで描かれる蔦重も
他の角度から描かれる蔦重。
とてもおもしろく、興味深いものです。
ご興味を持たれた方
歌舞伎座へ、どうぞ!
「きらら浮世伝」あれこれ
最後に「きらら浮世伝」自体について。
最初に書きましたが
私は2003年版を観ました。
蔦重 山崎銀之丞さん
お篠 木村多江さん
この舞台が
蔦重とのファーストコンタクトでした。
当時、蔦重関係の本を買った記憶があります。
TUTAYAは
蔦屋重三郎から名前を取っているのね!とも思いました。
その時の戯曲を読むことができます。
初演の十八代中村勘三郎さんのときの戯曲は
こちらの本に収録されているようです。
図書館で借りられるかな?
横内謙介さんのブログ
今回の公演について
2025年、NHKの大河ドラマで、蔦屋重三郎 をやってくれるので、あからさまな便乗上演であるが、私にとって今も忘れられない記念碑のような作品、公演だったから、時が巡って、勘九郎さん七之助さん達と、きらら が出来ることが夢のようである。
あからさまな便乗上演であったとしても
私はまた「きらら浮世伝」を生で観ることができて
うれしかったです。
1月の終わりに
たまたま歌舞伎座のホームページを観て
「きらら浮世伝」を上演すると知りました。
普段、歌舞伎座のページを観ることはないのですが……。
呼ばれたのかな?
歌舞伎座で
演劇作家さんの作品を上演するのは
十八代中村勘三郎さん主演のものが多い印象がありました。
野田秀樹さんの
「鼠小僧」は観に行ったことがあります。
これも2003年頃
多分初めて歌舞伎を観に行ったのがこちらだったと思います。
すんごい面白かったです。
もう一度観たい。
この三部を一幕見席でみて
二部の「牡丹燈籠」を1階席で観ました。
懐かしい。
他、観たかったのは
「野田版 研辰の討たれ」
渡辺えりさん
「苦労納御礼・今昔桃太郎」