「冷えは万病の元」と「体温」との関係について
「冷えは万病の元」について
このイラストは、体温と健康の関係について説明しています。今回は、「冷え」がどのように免疫力や病気の発症に影響を与えるのかを、科学的な視点を交えて考えていきます。
1. 体温と免疫力の関係
(1) 体温が1度上がると、免疫力が500~600%向上する
免疫力とは、体がウイルスや細菌などの外敵から身を守る力のことです。体温が上昇すると、以下のようなメカニズムが働きます。
① 白血球の活性化
白血球(特にリンパ球)は免疫の中心的な役割を担っており、体温が上がるとその活動が活発になります。
風邪をひいたときに熱が出るのは、体温を上げることで免疫細胞の働きを高め、ウイルスを撃退しようとする自然な防御反応です。
② 体温上昇による血流改善
体温が上がると血流が良くなり、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りやすくなります。
これにより、細胞が活性化し、免疫細胞の巡回もスムーズになるため、病原体を効率的に排除できるようになります。
(2) 体温が1度下がると、免疫力は30%低下する
逆に、体温が下がると以下のようなデメリットがあります。
① 免疫細胞の働きが低下
白血球の活動が鈍り、細菌やウイルスへの抵抗力が弱まります。
その結果、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
② 血流の悪化
体温が低下すると血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。
これにより、酸素や栄養が十分に運ばれず、細胞の働きが弱まることで免疫機能も低下します。
2. 低体温による健康リスク
低体温が続くと、以下のような病気や症状が引き起こされる可能性があります。
(1) 軽い症状
肌荒れ:血行不良による新陳代謝の低下が原因。
便秘:腸の動きが鈍くなり、消化・排泄機能が低下。
歯周病:血流が悪くなることで歯茎の免疫力が低下。
(2) 重い症状
肩こり・腰痛:血行不良により筋肉が硬くなり、痛みを引き起こす。
冷え性:末端の血流が悪くなり、手足の冷えが慢性化。
糖尿病:代謝の低下により、インスリンの働きが鈍くなる。
認知症:脳への血流が低下することで、認知機能が衰える。
アレルギー疾患:免疫バランスが乱れ、アトピーや花粉症が悪化することがある。
3. ガン細胞と体温の関係
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