見出し画像

思考と知識と体験と実感

ゴキゲンな職場が増えるといいなと思いながら東洋思想や心理学に親しんでいる。本を読んだり、本を読んで考えたことを他者と語らったり、語らってまた考えたり。

東洋思想、例えば陽明学と呼ばれる儒教のひとつが大好きで、それは俺たち人間に希望を与えてくれる言葉がたくさん書き残されているように思えるから。「お前らすげーじゃん、早く自分のすごさに気づけよ」みたいに励まされてる感じがするから。

その思いや感じを多くの人に伝えたいなってことで書いたり話したりするんだけど、ほら、思いとか感じとかって言葉で説明するのすっごく難しいじゃない。

伝えられる側としても、俺が何の話をしてるのか知りたいだろうから、例えば「伝習録」っていう古い本だの、その本に載ってる言葉を発した「王陽明」についてだの説明が話題に加わる。

ご存知の人もたくさんいるだろう、中国古典ってやたら漢字一文字で表わされた観念というか概念というかがいろいろたくさん出てくるんだよね。

「仁」だの「義」だの「性」だの「情」だの「親」だの「忠」だの「心」だの「中」だの。

それらの言葉たちの「正しい」意味を知りたくなるのは、俺たちが受けてきた学校教育の影響によるところが大きいのだろう。はじめは思いや感じを分かち合いたかったはずなのに、いつの間にか言葉の意味や解釈の仕方ばかりこねくり回すようになってしまう。

しかも言葉についてたくさん知っている人の解釈や考えが「正しい」もののように思えてくるところが厄介だ。ひどいときにはマウント取り合ったりね。

赤ん坊はそれが何なのか知らないまま乳房を抱え乳首に吸い付く。

王陽明は、知識も大切だが知識だけに偏ってはいけないよ、頭で考えるだけじゃわかんないよって言ってる(ような気がする)。身体を通じて心がどう動いたか、それを自分でじっくりしっかり見極めなさいと言ってる(ような気がする)。

御意。そのように心がけます。

心がけますなんだけど、自分がうまくできてるのかどうか心細くなって他の人にいろいろたずねてみるんだよね。で、たずねるときはどうしても言葉でのやりとりになってしまう。

なんとか分かち合えたらなっていつも思ってる。

いいなと思ったら応援しよう!

桑原和弘/100年経営理念®/陽明学/幕末好き
世界のゴキゲンが増えるといいなって考えたりしゃべったり書いたりしてます。ありがとうございます。